
京都の冬の味覚「千枚漬」の漬け込みが本格化している。暦の上では冬が始まる「立冬」前日の6日、老舗漬物店「大安」(京都市伏見区)が熟練職人による作業を報道関係者に公開した。
千枚漬は、直径20センチ、重さ2キロほどの京野菜「聖護院かぶら」を使用。職人たちは「シュッ、シュッ」という音を響かせながら、かんなで薄くスライスし、次々とたるに敷き詰めていた。
塩で3日間漬け込んだ後は、北海道産の昆布やだしで風味を付けて2日間置く。大安によると、かぶらは気温の低下とともに甘みが増し、立冬の頃から漬け込むとおいしいという。シャキッとした食感と、なめらかな舌触りが特徴だ。