アストロズがベイカー監督と1年契約 監督通算2000勝まであと13勝

日本時間11月6日、アストロズはダスティ・ベイカー監督との契約を1年延長したことを発表した。ジム・クレイン・オーナーは「我々は彼が戻ってきてくれて嬉しい。彼は今季、素晴らしい仕事をしてくれたからね」と大喜び。ブレーブスとのワールドシリーズに2勝4敗で敗れ、チャンピオンリング獲得を逃したあと「まだやり残したことがある」と話していたベイカーは、再びチャンスを与えられ、メジャーの監督として25年目、アストロズの監督して3年目のシーズンを迎えることが決定した。

ベイカーは「やり残したことというのは、ワールドシリーズに勝つことだ。私個人にとってだけでなく、球団全体にとってのことだ。このチームは過去に何度もいいシーズンを過ごし、ワールドシリーズに進出しているが、(2019年、2021年と連続で敗れているので)素晴らしいシーズンではなかった。選手たちはとても落胆していたよ」とコメント。また、「主力選手の大半が残る。カルロス・コレアと再契約する方法も見つけられればいいなと思う」と語り、FAになったコレアの残留を望んでいることも明らかにした。

1年の契約延長を得たことにより、ベイカーは監督として自身初のワールドシリーズ制覇に再挑戦するチャンスを与えられただけでなく、あと13勝に迫っている監督通算2000勝を達成することが確実になった。監督通算2000勝を達成している監督11人のうち、アメリカ野球殿堂入りを果たしていないのは、まだ殿堂入りの資格がないブルース・ボウチーだけ。監督通算2000勝を達成すれば、殿堂入りは濃厚だが、過去の11人はいずれもワールドシリーズ制覇を経験している。ベイカーとしては「やり残したこと」を完遂し、文句なしの殿堂入りを果たしたいところだろう。

現在72歳のベイカーは、史上9人目となる両リーグでのリーグ優勝(2002年ジャイアンツと2021年アストロズ)を達成。また、これまでに率いた5チームをいずれも地区優勝に導いており、5チームでの地区優勝は史上初の快挙である。監督通算2000勝を達成したうえでワールドシリーズ制覇を成し遂げれば、四半世紀にわたる監督生活のこれ以上ないエンディングとなるが、ベイカーはアストロズを頂点に導くことができるだろうか。

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