バルセロナと解任されたクーマン前監督の〝銭闘〟がドロ沼化

ロナルド・クーマン監督(ロイター)

スペイン1部バルセロナと、解任されたロナルド・クーマン前監督の間で〝銭闘〟が泥沼化している。

バルセロナはクーマン氏を解任し、レジェンドのシャビ新監督の就任が決定した。チーム再建へ向けてクラブとしては心機一転といきたいところだが、クーマン氏の電撃解任の影響が尾を引いて
いる。

スペインメディア「ミオトラリーガ」は「クーマンとの和解が、バルサの借金にさらに天文学的数字の〝爆弾〟を残す」と報道。「バルセロナの莫大な債務は削減されるどころか膨らんでいる。誰もそれを解決することはできないどころか、クーマンが彼らの金庫の穴に別の爆弾を押し込む。クラブはクーマンと交渉して支払う年俸を減らすための合意を得ようとしている。クラブは750万ユーロ(約9億8000万円)を2回の分割払いで支払うことを提案した」。財政難にあえぐバルセロナはクーマン氏に支払う年俸や違約金を減額しようと必死に交渉しているという。

しかし「クーマンはタフであり、1ペニーもまけるつもりはない。彼の契約でサインした1200万ユーロ(約15億7000万円)をすべて要求する」とクーマン氏は徹底抗戦する構え。それどころか「彼は昨年のボーナスも集金しようと考えている。詳細は明らかになっていないが、カップ戦やリーグ戦で成績によって何らかのボーナスの条項があったようだ」とオプション条項も満額要求しているようだ。

バルセロナはキケ・セティエン元監督への報酬の支払いもまだ済ませておらず、クラブの財政はまさに火の車のようだ。

こうした銭闘の影響により「次の移籍市場で大きな害を及ぼす可能性がある」と同メディアは指摘。補強方針も修正を余儀なくされそうだ。

シャビ新監督を迎えた名門だが、まだまだ前途は多難だ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社