芸術、市民つなぎえびの活性化へ ピアノ講師 小倉さん

小倉真里子さんが開設したハウススタジオで行われた、プロのジャズバンドによるコンサート

 芸術を通してまちを活性化―。えびの市栗下のピアノ講師、小倉真里子さん(65)は自身のピアノ教室を改装し、演奏やダンスのレッスン、コンサートなどさまざまな用途に使えるハウススタジオを開設した。プロの演奏家によるコンサートを定期的に開くほか、市民らの利用も可能。小倉さんは「文化芸術の振興や交流の場として、多くの人に気軽に利用してほしい」と呼び掛けている。
 同市でピアノやダンスの教室を主宰し、「えびので第九を歌う会」の代表も務める小倉さん。昨年からの新型コロナウイルス感染拡大により、多くの催しが中止となり、市民が芸術に触れる機会が減っている現状に寂しさを感じ、教室のリニューアルを決めた。
 教室内で物置となっていた和室を客席として使えるよう板間に改装したほか、スペースを広くして鏡を増設。費用は市の事業も活用して調達した。プロアマ、目的を問わず利用可能で、会場のレンタル料を支払えば、コンサートホールでも使われるタイプのグランドピアノなど設置されている機材も使用できるという。
 10月下旬には”こけら落とし公演”があり、プロのジャズバンドが約1時間半のステージを披露。約50人が集まり、力強くも優雅な音色に癒やされていた。
 小倉さんは「ハウススタジオを活用し、市民と音楽などの芸術をつなぎ、えびの市を元気づけるような取り組みをしていきたい」と話していた。予約や問い合わせは小倉さん(電話)090(9653)6443。

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