「弱虫ペダル」がマンホールに 長崎市内27カ所に設置へ 「自撮り、コレクション楽しんで」

漫画「弱虫ペダル」のキャラクターをあしらったマンホールデザインを説明する渡辺さん(手前から2人目)。右手前が福田さん=長崎市、長崎港松が枝国際ターミナル

 長崎市出身の漫画家、渡辺航さんが手掛ける人気作品「弱虫ペダル」のキャラクターが、市内のマンホールデザインに採用され、描き下ろし5点を含む全27点が6日披露された。市の下水道供用開始60周年を記念した企画で、新たな観光スポットとして観光客の誘致や周遊を目指す。市は同日、渡辺さんを市の観光大使に任命した。
 弱虫ペダルは自転車競技に打ち込む高校生たちの青春を描くスポーツ漫画で、「週刊少年チャンピオン」で連載。単行本は74巻まで刊行し、累計発行部数は2500万部を突破した。アニメや実写映画にもなり、全国にファンが多い。
 弱虫ペダルに絡めた地域活性化は、昨年度の小学生まちづくりコンテストで福田葉瑠さん(13)=現・市立東長崎中1年=が提案。アイデアに目を留めた市上下水道局が、渡辺さんにも協力を依頼し実現した。
 デザインマンホール27点には全て異なるキャラが登場し、デザインや構図などを渡辺さんが監修。描き下ろしの5点には、キャラの背景に稲佐山や外海の夕日など長崎の風景を描いている。市は既に9点を野母町や中里町、伊王島など市内9カ所に設置。残る18点も随時取り付けていく。
 6日は同市松が枝町の長崎港松が枝国際ターミナルで完成セレモニーがあり、渡辺さんは「自転車や車で巡り、マンホールと一緒に自撮りをしたり(27点の)写真をコレクションしたりして、道中でも長崎の飲食店や風景を楽しんでほしい」と期待。福田さんはアイデアが実現し「信じられない。渡辺さんや水道局の人に感謝したい」と喜んだ。


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