【全日本大学駅伝】「正直不安はあった」2連覇達成の駒大・大八木監督「選手たちを褒めたい」

駒大の大八木弘明監督

目標を越えてきた――。全日本大学駅伝(名古屋・熱田神宮~三重・伊勢神宮間、8区間106・8キロ)が7日に行われ、駒大が2年連続14度目の優勝。後半勝負でライバルたちを振り切った。

エースが流れを引き寄せた。主力を欠く中での一戦だったものの、大八木弘明監督が「後半に勝負したい」と展望を口にしていた通り、4位でタスキを受けた7区の田沢廉(3年)が50分36秒の好タイムで区間賞を獲得。青学大に18秒差をつけて首位に躍り出た。8区では花尾恭輔(2年)が青学大の主将・飯田貴之(4年)に8キロ過ぎで並ばれるも「まだ大丈夫だと思った。ラストスパートになったら勝てる自信はあった」と勝負を仕掛け、振り切った。

花尾によると、レース前は「正直優勝できるのかなって不安があって、3位以内がチーム内での目標だった」と控えめな設定をしていたという。それでも、後半の粘りで2連覇に輝き「本当にうれしかった。タスキが汗でびしょびしょで選手みんながつないできてくれた重みを感じた。みんなが頑張ってくれたので、自分も最後まで走れた」と笑みを浮かべた。

6日の会見で弱気な発言が見受けられた大八木監督も「今日はベストメンバーではなかったが、よくこのメンバーで走ってくれた。私は選手たちを褒めたい。(8区の)花尾のスピードがあるかなとひやひやしたが、最後に逃げ切ってくれてうれしい」と声を弾ませた。

今後は年明けに箱根駅伝を控えている。「これからも油断せず、この次の箱根も含めてしっかりやっていきたい」と決意を新たにした大八木監督。〝令和の常勝軍団〟へ、また1つ階段を上った。

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