「Q3で状況が一変」フロントロウ独占に驚くメルセデス。高地でのPUパフォーマンスにも好感触/F1第18戦予選

 2021年F1メキシコGPの土曜予選で、メルセデスのバルテリ・ボッタスはポールポジション、ルイス・ハミルトンは2番手を獲得した。ふたりとも決勝はミディアムタイヤでスタートする。

 レッドブルに、FP2では0.4秒以上、FP3では0.6秒以上の大差をつけられていたにもかかわらず、メルセデスは予選で逆転した。トラックサイド・エンジニアリング・ディレクターのアンドリュー・ショブリンは「予選Q1とQ2では状況は変わっていないように思えた。だが、最後のQ3で一変した。ようやくソフトタイヤからグリップを得ることができるようになったのだ。逆に、レッドブルの方が苦しみ始めた」と語った。

「今日のストレートラインスピードには勇気づけられる。この数週間、ブリックスワース(のファクトリー)で皆が膨大な作業に取り組んでくれたおかげで、我々のパワーユニットは、この薄い空気のなかでもうまく機能しているようだ」

「今日の結果はうれしい驚きだが、ここでのレースはマシンに大きな負担をかける。今日の速さをロングランでも発揮できるという保証もない」
「決勝は接戦になるだろう。ターン1までをうまくクリアすることが重要だ」

2021年F1第18戦メキシコGP 予選1番手のバルテリ・ボッタスと2番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)

■ルイス・ハミルトン(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 3番手(1分17秒675:ソフトタイヤ/14周)
予選 2番手(Q1=6番手1分17秒207:ソフトタイヤ/Q2=1番手1分16秒474:ミディアムタイヤ/:Q3=2番手1分16秒020:ソフトタイヤ)

 バルテリは素晴らしい仕事をしたね。彼を心から誇りに思うよ! この数戦の彼の走りは素晴らしい。チームにとっても良い結果だ。皆、懸命に努力してきたんだ。

 今週末は速さを発揮できるとは思っていなかったので、フロントロウを独占できて特別な気分だ。明日、ライバルたちと戦うチャンスを得ることができた。

 レッドブルと比較してどの部分でパフォーマンスを向上させることができたのか、僕にもはっきりとは分からない。とにかく、予選を迎えたら、速さを発揮できた。他の人たちと同じく、僕も心底驚いている。でももちろんこの結果を喜んで受け止めるよ!

2021年F1第18戦メキシコGP 予選3番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と2番手ルイス・ハミルトン(メルセデス)

■バルテリ・ボッタス(メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム)
FP3 4番手(1分17秒708:ソフトタイヤ/17周)
予選 1番手(Q1=1番手1分16秒727:ソフトタイヤ/Q2=4番手1分16秒864:ミディアムタイヤ/:Q3=1番手1分15秒875:ソフトタイヤ)

 最高のラップだったね! Q3最初のランで特にいいラップを走れた。その時のセクタータイムを2回目のアタックでは再現できなかった。正直言って、あのラップは僕にとってキャリアベストのラップのひとつだと思う。最高の気分だよ!

 今日の午前中、マシンの感触がとても良かった。最初のラップはペースが十分ではなかったが、午後に気温が上がると、僕たちの調子が上向いてきた。

 さらに、タイヤ、温度、セットアップといったすべての要素に関して最適化することを目指した。その結果、楽しく走れるようになったんだ!

 決勝スタートについては、(ターン1までに)長いストレートがあって、後続のグループはトウ(スリップストリーム)を得ることができるから、大きなチャンスがある。だから僕たちとしては、いいスタートを決めなければならない。少なくともチームとしては、2台が先頭に並ぶのはいいことだ。このふたつのポジションを維持したいね。

2021年F1第18戦メキシコGP PPのバルテリ・ボッタス(メルセデス)にファン・マヌエル・ファンジオのレプリカヘルメットを贈るジャッキー・スチュワート

© 株式会社三栄