ビーガンでも、そうでなくても オリジナルのラーメンと玄米麺が登場【にっぽん食べ歩き】

 肉や魚に加え、卵、乳製品などの動物性食品全てを控えるビーガン志向が広がっている。最近生まれた、ビーガンも楽しめる健康重視の麺を紹介しよう。(共同通信=中村彰)

「ヴィーガンラーメン花(冷)」

 ▽無化調でも深い味わい

 東京・豊洲のデジタルアート空間「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」に京都で人気のラーメン店が屋外フードスタンド「Vegan Ramen UZU Tokyo」を出店した。

 麺は北海道産小麦に有機農業の町として知られる宮崎県綾町の無農薬全粒粉をブレンド。つるつるでコシのある食感に仕上がった。

 「ヴィーガンラーメン花(冷)」(1980円)をいただいた。スープは昆布やシイタケがベースで香味野菜も加えていて、もちろん化学調味料を使わない「無化調」。すっきりとしていながら、うま味、酸味、甘みのバランスが取れ、味わい深い。

 具材はハーブ、マイクロリーフなど。ちりばめられた広島県産エディブルフラワーが華やかだ。だしを取った後のシイタケも細かく刻んで加えられている。麺を土に見立て、花が咲く様子をイメージしたという。

 新たに設置された、鏡面に空やほかの作品が写り込む「空と火のためのロングテーブル」や、屋内施設の「虚像反転無分別」の中でも食べることができる。

「空と火のためのロングテーブル」。奥に立つのは作品「空から噴き落ちる、地上に憑依(ひょうい)する炎」=東京・豊洲

 ほかに「ヴィーガンラーメン茶」(1650円)、「同醤油(しょうゆ)」(1320円)、「同味噌(みそ)(辛)」(1320円)や、デザート、ドリンクをそろえている。

 ▽グルテンフリーで低カロリー

 秋田県大館市産「あきたこまち」の玄米をマイナス20度で細かく粉砕した全粒粉で作った「グルテンフリー玄米麺99麺(ククメン)」が発売された。

99麺のパッケージ

 健康のため玄米食を志す人も多いが、浸水や炊飯など調理の時間がかかるのがネックだった。「99麺」は冷凍の状態からゆで時間9分で食卓に並べることができる。

 小麦粉の7分の1以下に当たる20ミクロンまで粉砕しているため、ほとんどつなぎなしで、もちもち・つるつる感を実現した。

 あえる具材はお好みで。オリーブオイルでさっと炒め、ゆかりとシソを絡ませた一品はシンプルでありながら後を引くおいしさ。野菜と絡めたモロッコ風ビーガンサラダもお薦めだ。

99麺を使ったモロッコ風ビーガンサラダ

 ビーガンでなくてもグルテンなど28品目のアレルゲンが入っておらず低カロリーなので、アレルギーのある人やダイエット中の人にも向いている。岩手短角牛のラグーと合わせてもなかなかの味わいだった。

 「99麺」は公式通販サイト(5食で1799円など)、三越伊勢丹オンラインストア(具材とセットで3456円など)で購入できる。

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