11月7日、2021年MotoGP第17戦アルガルベGP MotoGPクラスの決勝がポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで行われた。中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は最後尾22番グリッドからの決勝となったが、着実にポジションを上げていき、11位でフィニッシュした。
金曜日、土曜日とも穏やかな天候に恵まれた今大会。日曜日の決勝レースも晴天が続き、気温21度、路面温度29度のドライコンディションで実施された。前日の予選で転倒を喫してしまい、最後尾からの追い上げを図った中上は決勝で好スタートを決める。オープニングラップを19番手で終えた後、2周目には18番手へと浮上し、混戦の中で追い上げ体制を整える。
中盤に入るとペースを上げ、8周目には15番手へ、11周目には14番手へとポジションアップ。レース終盤には13番手まで浮上し、トップ10も射程圏内に。ところが23周目に2台が転倒したことで赤旗中断となり、そのままレースは成立。中上は11位でレースを終えた。
2020年最終戦のポルトガルGPでは11番グリッドから5位を獲得し、今年第3戦のポルトガルGPもフリー走行で転倒した影響で21番手から決勝に挑み、10位でフィニッシュした中上。今大会も22番手から11位まで追い上げて、サーキットのファンを大いにわかせた。フリー走行と予選での転倒がなければ……と思わせる、決勝レースでの見事な追い上げだった。
MotoGP2021シーズンも1戦を残すのみ。11月12日〜14日にスペインのリカルド・トルモ・サーキットで開催されるバレンシアGPが最終戦となる。なかなか歯車がかみ合わない今シーズンの中上だが、有終の美を期待したい。
■LCRホンダ・イデミツ■中上貴晶（決勝：11位）
「グリッド後方からのレースになり、とても厳しかったです。スタートして1周目は前方に大きなトラフィックがあり、オーバーテイクが難しかったです。しかし、いいスタートが切れたので、最初から落ち着いて、ひとりずつオーバーテイクしていくことができました」
「赤旗でチェッカーフラッグを見られなかったのは残念ですが、22番グリッドから11位でフィニッシュできました。たくさん、ポジションを上げることができました。チームに感謝して、次のバレンシアに挑みます」
