「“ヘアドライヤー”で選手を怒鳴るのはダメ」 ヴェンゲルがその理由を説明

名古屋グランパスからアーセナルに引き抜かれると、監督として20年以上に渡ってチームを指揮したアーセン・ヴェンゲル氏。食事法やプレースタイルなど多くの面でクラブに変革をもたらした人物だ。

『Guardian』によれば、アーセナルで指導を受けたイアン・ライトは、ハーフタイムに見境なく選手に対して怒りをぶつけることをしない監督はヴェンゲルが初めてだったとか。

また、ヴェンゲル氏本人もこう語っている。

アーセン・ヴェンゲル

「私は起きていることを正確に分析することが何よりも大事だと常に感じてきた。

(選手を怒鳴りつける)ヘアドライヤーメソッドは自分の不満を八つ当たり的に発散するものであり、あまり効率的ではない。

毎週そんなことをしていたら、周囲は監督の振る舞いに合わせなければいけなくなる。

私は優しくすること、状況を把握すること、どうするべきかを示すことがより大事だと思ってきた。

『最もスペクタクルなものではなく、最も効率的なものは何か』を考えてきた。

私はとても怒りっぽい性格なので、それを失うと危ういことになる。だから、自分をコントロールすることを学んだ。

自分を制御できない時には取り返しのつかないミスをすることがあるからね」

かつてマンチェスター・ユナイテッドを指揮したサー・アレックス・ファーガソン監督は一瞬にして激昂して選手を怒鳴りつけることから“ヘアドライヤー”という異名を持っていた。

一方、ヴェンゲルは自分が短気だと分かっているからこそ、感情的にならないように心がけていたそう。

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そんなヴェンゲルをアーセナルへと導いたのは、煙草を通じての偶然の出会いだったとか。

ハイバリーでの試合を観戦した際、ハーフタイムに一緒に喫煙した人物が当時の副会長デイヴィッド・デインの奥さんだったのだ。

夫人の紹介で知り合ったヴェンゲルとデインはすぐに意気投合し、それがアーセナル監督就任につながったそう。

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