〝手数王〟の異名を持つドラマー・菅沼孝三さんが死去 有名ロッカーから追悼の声続々

天才ドラマーが天国へ旅立った(写真はイメージ、東スポWeb)

〝手数王〟の異名を持つドラマー・菅沼孝三さんが大腸がんで亡くなったことを娘でドラマーのSATOKOが9日、オフィシャルサイトで発表した。62歳だった。
「先日、ステージ4の癌(がん)による療養のため活動休止を発表しました、父、菅沼孝三ですが、昨日、令和3年11月8日に、家族に囲まれ、大切に見守られながら、笑顔で宇宙へと旅立っていきました」と報告した。

ジャズ、ロックなど幅広い音楽ジャンルで活躍した菅沼さんを多くの音楽業界関係者が追悼している。

ヘビーメタルバンド「44マグナム」のギタリストで吉川晃司のサポートとしても活躍した広瀬さとしJIMMY(61)は「18の時、心斎橋バハマで偶然、彼のライブに遭遇した。日本の天才的ドラマーだと思ったし、既にそういう言われていた。後にKoji吉川のイベントで御息女のサトコちゃんと共演したリハの日々、ほとんど毎日『おとうさんにヨロシク!』と言っていたものだ…。謹んでご冥福をお祈りします」と語る。

ロックバンド「Plastic Tree」の元ドラマーのササブチヒロシは「ツーバスの件で悩みを抱えていた時、孝三さんのとこにコッソリ習いに行きました。なぜなら、その時にできないと思っていた原曲は、孝三さんが叩いていたから。すごく丁寧に左足の使い方を細かく教えていただきました。本当にありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします」と話す。

音楽ライターはこう語る。

「手数が多くて、ドラムのプレーで感動させたり、笑わせたり変幻自在の天才ドラマー。面倒見がよく、アマチュアとのセッションイベントなどもなさっていました。LOUDNESSのドラマーの樋口宗孝さんが肝臓がんで亡くなった際に、ピンチヒッターとして、バンドをサポートした菅沼さんもがんで亡くなるとは、とメタル関係者もショックを受けています」

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