衆院選2021・どんなホームページを作った人が当選したのか?調査結果まとめ

10月31日に第49回衆議院議員総選挙(以下、今回の衆院選)が終わりました。

筆者を含む数人は今回の衆院選の立候補者を対象として「選挙期間における候補者ホームページ実態調査(衆院選2021版)」を実施しました。

今回は、その調査結果と当落結果を元に「政治家ホームページの実態と当落の相関関係」についてまとめました。

前提となる実態調査の詳細は前回記事をご参照ください。

【関連】衆院選2021・候補者のホームページを徹底調査!良いホームページを作っている政党はどこ?

調査項目ごとの当落結果

1.公式ホームページが公開されているか?

候補者本人公認で運営されていると見られる個人名義のホームページを「公式ホームページ」と定義した。

2.基礎的なSEO対策がされているか?

Google検索結果ページにおいて、個人名と地域名が分かるtitleまたはdescriptionが反映されていれば「よくされている」、個人名と地域名が分かるもののGoogleが自動抽出したものと思われる場合は「少しされている」、それ以外は「ほぼされていない」とした。ただし出生地についての記述だと明らかに分かるものは地域名の定義から除外した。

3.スマートフォンに対応しているか?

画像や文字が不自然にはみ出していたり切れていたりするものを「デザイン崩れ」と定義した。

4.ファーストビューに顔写真とフルネームがあるか?

トップページにアクセスした際に画面をスクロールせずに見える範囲を「ファーストビュー」と定義した。

5.デザインに統一感があるか?

調査者が主観的に浮いていると感じる色、フォント、空白、配置などを計上した。

6.トップページにプロフィールが書かれているか?

生年・肩書き・実績などに加えて人柄や背景が伝わる記述がある場合は「書かれている」、生年・肩書き・実績などのみの場合は「書かれているが簡素」、それ以外を「書かれていない」とした。

7.トップページに政策が書かれているか?

トップページの分かりやすい箇所に「ここをタップすれば政策が読める」と分かるものがあることを「リンクがある」と定義した。

8.トップページにポスター写真以外の写真があるか?

埋め込まれているSNSのタイムライン内にある写真は除外した。

9.トップページにメッセージ動画があるか?

埋め込まれているSNSのタイムライン内にある動画は除外した。

10.ブログやSNSで最新情報が発信されているか?

ブログやSNSがトップページに埋め込まれているもしくはリンクがあるものを「発信されている」と定義した。最終更新日が不明瞭なものは「直近3ヶ月以前に発信」とした。

11.問い合わせ窓口が公開されているか?

インターネット以外での窓口(住所、電話番号など)および事前登録を必須とする窓口(LINEなど)は除外した。

候補者ホームページと当落結果の相関

  • 候補者個人の公式ホームページが公開されていることと当選には強い正の相関関係がみられた。ホームページが公開されている候補者の当選率は59.3%、公開されていない候補者の当選率は4.9%となった。(当選率=当選者数÷立候補者数)
  • ホームページの内容について、今回調査した各項目と当落に強い相関関係はみられなかった。
  • 調査項目の中で当選率とわずかな正の相関関係がみられたのは「デザインに統一感があること」「ファーストビューに顔写真とフルネームがあること」となった。
  • ホームページのデザインに統一感があった候補者の当選率は61.5%、そうではなかった候補者の当選率は56.1%となった。
  • ホームページのファーストビューに顔写真とフルネームがあった候補者の当選率は60.4%、そうではなかった候補者の当選率は47.5%となった。
  • 本記事は因果関係ではなく相関関係を調査したに過ぎない点に注意が必要であるものの、ホームページを作らない候補者が当選する確率はかなり低いことが分かった。
  • 因果関係についての調査や、当落とより強い相関関係のある要素が他にないかの調査は、今後の課題としたい。

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今回の記事は以上です。

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