阪神・矢野監督 来季も“背水”の単年契約…目指す野球は「立浪型」か「新庄型」か

来季も監督を続投となった阪神・矢野監督(東スポWeb)

阪神・矢野燿大監督(52)が9日に大阪市内の阪神電鉄本社で、藤原崇起オーナー(69)にシーズン終了報告を行った。

約30分の会談後、指揮官は「よく頑張ってくれたというねぎらいの言葉をいただきました一方で、最後優勝を逃した、CSを勝ち上がれなかったということで、まだまだ上を目指していってほしいという激励もいただきました」と明かした。藤原オーナーも「どういうふうに次につなげていくかが大切」と結果的にV逸、CSで敗れたチームへ、ここ一番の勝負強さを求めた。

来季は単年契約の模様で、Vへ待ったなしの1年となる。矢野監督は今季、わずかに頂点に及ばなかった原因について「監督って見られている。選手にもスタッフにも。苦しいときも『楽しもうぜ』って言ってきたけど『じゃあ、俺は?』ってなると、それができていない自分もいた」と、自らの振る舞いにも言及。就任時から積極性のあるプレーを奨励し、喜怒哀楽を隠さないことを「是」としてきた野球スタイルにも、改めて思案を重ねていくという。

他球団の新監督たちがはっきりと「型」を打ち出しているのも、思考を巡らせる好機となりそうだ。中日・立浪監督はヒゲ・茶髪を禁止する「管理型」の指導方針を打ち出した一方、日本ハム・新庄監督は完全なる「個性尊重型」。虎の将は相反するどちらにも適応できる器量を持つ反面、結果的にどっちつかずにもなりやすかった側面を、自らも自覚しているのだろう。4年目の来季こそ年間を通じ、不動の「矢野型」を模索する。

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