在沖米軍新トップのビアマン四軍調整官「自衛隊と連携強化へ」

 在沖米軍トップの四軍調整官を兼務する第3海兵遠征軍司令官の交代式が9日、米軍普天間飛行場で開かれ、ジェームズ・ビアマン中将が就任した。式典終了後、報道各社の取材に応じ、「沖縄は自衛隊と演習や潜在的な作戦を遂行する上で理想的な位置にある」と強調し、県内で自衛隊との連携強化を進める方針を示した。海兵隊が進める2030年までの部隊変革に向け「今後2年に非常に画期的な出来事が多くある」との見通しを示し、具体的には、即応性の高い海兵沿岸連隊(MLR)の創設を挙げた。 MLRは従来の部隊より小規模な代わりに機動力が高く、離島などを臨時拠点として占拠する「遠征前方基地作戦(EABO)」などに対応する。海兵隊はハワイを皮切りに三つのMLRを創設する方針で、沖縄やグアムなどへの配備も浮上している。

 ビアマン氏は「海兵隊、特に第3海兵遠征軍にとって大変刺激的な時期を迎えている。2030年にあるべき姿を考え、近代化に取り組んでいる」と強調した。沖縄配備は、海兵隊トップのバーガー司令官も言及しているが、日本政府は米側からの配備打診を否定している。

 ビアマン氏の前職は第3海兵師団長で、前任のステーシー・クラーディー中将から指揮権を引き継いだ。

 式典には米海兵隊や自衛隊、日本政府、県の関係者ら約400人が参加した。輸送機MV22オスプレイなど常駐機のほか、外来機の最新鋭ステルス戦闘機F35Bが展示された。▼【一問一答】夜間飛行は「規制内の活動」ビアマン四軍調整官に聞く
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