流石 元は九州の玄関口【木造駅舎コレクション】002

※2005年2月撮影

トップ画像は、創建当時のオリジナルに基づいて全面改修される前の門司港駅舎。基本は変わりませんが当時は前面に張り出した庇がありました。

16年前の訪問でしたが、この当時から門司港の人気は高かった様です。鉄道ファンだけではなく週末には古い駅舎やレトロな町並みを目当てに訪問される方がたくさんいらっしゃいました。

※2005年2月撮影

門司港駅舎は、既述の様に全面改修が行われ2019年3月10日に「門司港駅グランドオープン」が催されました。前夜祭では駅舎がライトアップされ駅長さんの挨拶やジャズバンドの演奏などで盛り上がりました。私も取材して記事を書いています。(記事本文末尾に当時の取材記事のURLを記載しています)

※2019年3月撮影

しかし「グランドオープン」当日の3月10日は生憎の雨。テープカット右端はJR九州の青柳社長。「自分自身が門司港出身なので喜びも一入(ひとしお)」と挨拶されました。門司港駅が駅舎としては全国に先駆けて国の重要文化財に指定された1988年(昭和63年)、国鉄分割民営化直後の青柳さんは九州旅客鉄道株式会社(JR九州)総合企画本部経営管理室でこの件を担当されたそうです。隣には鉄道好きで有名なタモリさんの姿も見えます。左端の大正モダンな制服姿は、門司港駅長の松尾さん。

※2019年3月撮影

残念な雨でしたが駅舎と同じ大正生まれの蒸気機関車8620形58654がお祝いに駆けつけていました。SLの汽笛に合わせてセレモニーが行われたのです。ふだんは「SL人吉」を牽引しています。2020年(令和2年)の豪雨で肥薩線球磨川沿いは甚大な被害を受け、目下八代駅~吉松駅間が不通になっています。

※2019年3月撮影

2021年5月からは肥薩線沿線応援企画で「SL人吉」が週末に鹿児島本線熊本駅~鳥栖駅間を走ってます。

では改めて門司港駅を見てゆきます。頭端式の島式ホームは2面4線。3番線はホームに面していません。それで5番線まであります。

※2021年4月撮影

3番線の頭端側に九州の鉄道起点を示す0哩(マイル)標があります。1991年(平成3年)開業100周年記念で建立されました。

※2021年4月撮影

改札の外から。

※2021年4月撮影

改札と駅舎の間は上屋のかかった通路になっています。左側が駅舎。

※2021年4月撮影

通路の北西側には関門連絡船通路跡が残されています。駅舎改修後は安全のためにフェンスが設けられ階段が狭くなりました。写真は2005年のフェンスが無い時に撮ったものです。階段も広くて、その昔多くの人々が行き交った姿を想像します。

※2005年2月撮影 オリジナル写真が4:3フレームです

次回は駅舎内部をご覧いただきます。

(写真・文/住田至朗)

※木造駅舎などJR九州さんの許可をいただいて撮影しています。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社と利用者・関係者等のご厚意で撮らせていただいているものです。ありがとうございます。

【参考】門司港駅グランドオープン
https://tetsudo-ch.com/5586566.html

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