薬物、売春、少年犯罪が急増する背後に何があるのか!? 警察小説『ボーダーライト』発売!

その少女の歌を、 聴いてはいけない。 神奈川県内で、 なぜか薬物売買や売春などの少年犯罪が急増しはじめた。 「仕置き人」と呼ばれる県警少年捜査課の高尾勇と、 その部下の丸木正太が一連の事件を洗い始めると、 彼らは“普通の高校生”で、 いずれも人気バンド「スカG」のボーカル「ミサキ」の信奉者だった。 果たして、 彼女は事件に関係しているのか。 一方、 高尾のよく知る高校生・赤岩猛雄が薬物売買の疑いで逮捕されようとしていた。 彼は元暴走族のリーダーだったが、 かつての仲間が犯罪に手を染めるのを阻止したという。 時を同じくして、 高尾は高校教師の水越陽子に呼び出され、 修験道(しゅげんどう)の開祖・役小角(えんのおづぬ)の呪術力を操るという謎の高校生・賀茂晶に会いに行く。 高尾は賀茂から赤岩を助けるように言われ、 事件の背後に潜む黒幕の正体をあぶり出そうとするが。 エンタメ小説界を牽引する気鋭作家、 今野敏が放つ新感覚警察小説。著者による『ボーダーライト』ついてのコラムはこちら。

今野敏 コメント

『ボーダーライト』には、 呪力をあやつる謎の高校生が登場します。 そう、 『わが名はオズヌ』のオズヌ(役小角)です。 同作が出版されたのは2000年ですから、 21年ぶりの降臨になります。 ずいぶんとご無沙汰でした。 でも、 今作は単なる続編というわけではありません。 『オズヌ』の筋書きを簡単にいえば、 神奈川県警少年捜査課の高尾にオズヌが協力しながら、 悪徳政治家や土建屋を成敗するというものでした。 といえば、 現代ものに聞こえるけど、 重きを置いたのは、 1000年以上前に修験道開祖だったオズヌの来歴です。 ジャンルでいえば伝奇小説でした。 『ボーダーライト』はあくまで警察小説をベースにして、 そこに超越的な力をもつ高校生が捜査協力をする設定で書いています。

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