年間最大40万円の控除が最大13年間も続く! 超お得な「住宅ローン減税」とは?

TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。10月5日(火)放送の「フラトピ!」では、適用期間延長の検討に入った“住宅ローン減税”について取り上げました。

◆国が住宅購入を後押しするありがたい制度が拡大!

今回"住宅ローン減税”について解説してくれるのは、NewsPicksのプロピッカーで不動産ITベンチャー「TERASS」代表取締役の江口亮介さん。先日、政府は年内に適用期限を迎える住宅ローン減税を延長する検討に入ったという報道がありましたが、そもそも住宅ローン減税とは何か。江口さんは、「国が住宅を買うことを応援してくれるありがたい制度」と話します。

これは、住宅ローンを使って家を購入した人に対し、一定の条件を満たせば税金を控除するという制度で、その額は1年間で「住宅ローン残高の1%」、もしくは「新築マンションであれば最大40万円、中古マンションであれば最大20万円」のどちらか低いほうが相当します。例えば、4,000万円を借りて中古マンションを購入した場合は年間20万円が控除され、その上この制度は10年間有効とかなりお得な制度となっています。

しかも、昨年法改正があり、それまで住宅ローン減税の対象は50平米以上の新耐震住宅とされていましたが、40平米にまで拡大。40平米となると概ね1LDKとなるため、これはいわばファミリー向けだったものが1人暮らし世帯用、リモートワークなどの作業用の物件も対象になったということで、江口さんは「非常に使える幅が広がり、国としても家を買うことを応援している。とても使える制度」と高く評価します。

さらに、適用期間は最大10年間となっていましたが、消費税が8%から10%に増税したことで住宅の購入意欲が減退してしまうことを恐れ、減税期間を10年から13年に延ばす法改正が行われるなど、さらにお得になりました。なお、江口さんによると、家を購入する際には消費税がかかる場合とかからない場合があり、不動産会社など法人から直接購入する場合は住宅価格に消費税が含まれるそうです。

以上のように、住宅ローン減税はとてもお得な制度となっていますが、今年度中に家を購入するか2022年の12月末までに入居することが条件でした。しかし、「これがまだ使えるようになりそう、ということが今回のニュース」と解説します。

法律事務所ZeLoの弁護士・由井恒輝さんは、住宅ローン減税について「不動産を買うとお金を払わなければならない。働き続けなければならないというところで、(住宅ローン減税で家を購入することで)みんな頑張って働くようになる。これは経済政策としても良い」と経済面でのメリットを語ります。

◆価格は引き続き上昇傾向にあり、在庫も増加

住宅の市場価格については以前、江口さんは東京2020オリンピック・パラリンピック後も「大きな変化はない」と話していました。今回、岸田新政権が誕生してどうなるのかと言えば、「価格も引き続き上昇傾向。さらに購入者に朗報なのは(枯渇していた)物件の在庫が増えてきたこと。選択肢が増えている状況にある」と江口さん。

引き続き好状況は続くと見ている一方で、この住宅ローン減税には問題も。それは「逆ザヤ問題」と言われているもので「自分が払う金利よりも、もらうお金の方が増える。家を買ってもお金がもらえるという状況が作れてしまう」と言います。例えば、今は金利が低いため4,000万円の家を購入しても金利が0.5%。年間に払う金利は20万円ですが、40万円の控除が受けられるという状況ができてしまいます。

江口さんは、「これは今回の税制改正によって解消されると見ている」と推察しつつ、「まず今はお得な住宅ローン減税が使えるので、引き続き活用してもらえれば」と推挙していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤モーニングFLAG
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 「エムキャス」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/
番組Twitter:@morning_flag

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