【フィギュア】〝別人〟に生まれ変わった宇野昌磨「全てで成長できている実感がある」

公式練習に臨んだ宇野昌磨(東スポWeb)

フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯(12~14日、東京・代々木第1体育館)の公式練習が11日に行われ、18年平昌五輪銀メダルの宇野昌磨(23=トヨタ自動車)がフリー「ボレロ」の曲かけ練習に臨んだ。

4回転ループをはじめ、4種類のジャンプを成功。練習を終えると前向きな言葉があふれてきた。昨年から成長した部分を問われると「全てです」と回答。「別人ではないですが」「人格が変わったわけじゃないですが」と前置きした上で「全てが向上していて、技術的にも精神的にもスケートにうまく向き合うことができています」と説明した。これまで気持ちが空回りした時期もあったが、今は「うまくなりたいという気持ちばかりでなく、自分を追い詰めずに」とメンタルも安定している。

今季は高難度プログラムに挑戦。4回転ループについては「8割が運だと思っています」との見解を示しつつ「正直、安心できるジャンプは一つも入っていない。どこでミスしてもおかしくない」と話す。それでも宇野は「試合をこなすごとに成長できている実感がある。失敗してもあまり悔しがり過ぎないように。成長できるのは事実」と揺るぎない自信を感じてる。

一昨年前はコーチ不在、昨年は新型コロナウイルス禍に見舞われた。当たり前のように開催される大会への感謝の気持ちは忘れていない。

「試合とは、練習しても発揮できず、失敗が多発する特別な場所」「試合があると焦りは生まれるけど、少しの焦りも必要」。これまでの経験で学んだことを胸に刻み、過去最大級に進化した〝瞬間最大風速〟の宇野昌磨を披露する。

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