【岸本拓也が街をプロデュース】新鮮魚介類だけじゃない!移住者が開いた店にも魅力満載

「BIG MAMA‘s CAFE」でくつろぐ岸本氏

日本全国に増え続ける面白い名前のパン屋のプロデューサー・岸本拓也氏が、もし地方の街をプロデュースしたら? 新規開店のために日本を飛び回り、地道な調査を重ねる岸本氏。蓄えた知識を街おこしに生かしてもらおうという連載です。

【千葉・一宮②】

海がきれいな街・一宮ですが、おいしい食べものも魅力の一つです。

一宮は、太平洋に面しているので近隣には多くの漁港があり、新鮮な魚介類を堪能することができます。特にハマグリは、ジュワッとうま味が詰まったダシがあふれ出てきて最高。また、伊勢エビやタコも有名です。一宮といったらこの3つは欠かせません。

さらに、食の魅力は魚介類だけではありません。一宮にはすてきなカフェも多いため、インスタ映えするような食事も楽しむことができます。僕は「BIG MAMA‘s CAFE」というお店で、トルティーヤで具材を巻いたブリトーを食べました。店内はサーフテイストでそこにいるだけで癒やされるような空間です。サーフィンをしている人にとってはうれしい雰囲気のお店だと思います。メニューも、ビーチサイドのカフェとしては充実しているな、と感じました。

実は同店では、俳優の坂口憲二さんがコーヒー焙煎士として立ち上げたブランド「THE RISINGSUN COFFEE」のコーヒーが提供されています。私自身、日々の疲れが癒やされましたし、多忙な日々を送っている人にとっては本当に癒やされる場所だと感じました。

なんといっても湘南にはない静けさがこの街の魅力でもあります。そのため移住する方が多く、実際に私の知人も一宮に移住しました。やっぱり純粋にサーフィンが好きな人たちが、海のある生活を求めて移住しているのも多いです。

そういったサーフィン関係者が一宮にお店を出したりしています。例えば「Genki Meat Cheers」という精肉店は、もともと東京・浅草に希少価値の高いブランド豚「六白黒豚」料理の専門店を営んでいましたが、店主らが移住して一宮に新たなお店を開きました。店内にはサーフボードが飾られてあり、お肉だけでなくサーフィンへの情熱も感じられます。

このように移住者によって新たに開かれたお店は、他にもたくさんあると思います。一宮はサーフィンをきっかけにどんどん新たな需要が生まれている街なので、この先も移住者が増えていけば、さらなる発展が期待できるのではないでしょうか。

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