新車の「トヨタ ハリアー ハイブリッド」購入予算400万円台で、スポーティでシックなSUV「ジャガー Fペイス」を買う選択肢はいかが?[どっち買う!?]

スタイリッシュなデザインと、高級感あふれる内外装を誇るプレミアムSUV「トヨタ ハリアー」。2020年6月デビューの現行型ではさらに磨きをかけ、コロナ禍においても絶大な人気を誇る。しかし2021年9月、トヨタは大減産を発表。看板車種もその余波を受け、ハリアーのガソリン車は今注文しても納車は来年2022年5月、ハイブリッド車ではなんと8月になるという(2021年11月6日現在:関東近県のトヨペットA店公式サイトより)。ハリアーハイブリッドの新車価格400万円台で、ワンランク上の中古輸入SUVは手に入るのだろうか。高性能ディーゼルターボもラインナップするスポーティ&プレミアムなSUV「ジャガー Fペイス」を選び、中古車相場を調べてみた。

ジャガー F-PACE(エフペイス)[2016年6月国内発表]

ジャガーが“パフォーマンスSUV”と呼ぶ「Fペイス」

高級スポーツカーをメインに生産していたメーカーも、世界の潮流に遅れをとってはならぬ、とばかりに高級SUVを次々と発売している状況だ。

歴史あるイギリスのスポーツカーメーカーである「ジャガー」も、2015年に「Fペイス」を発表、2016年から日本国内でも販売がスタートした。

スポーツカーメーカーが開発したSUV だけあり、ジャガー自らがFペイスを「パフォーマンスSUV」と名乗らせるように、スポーツカーを思わせる流麗なデザインと優れたハンドリングを誇る。一方で、クーペルックながらSUVとしての実用性はしっかり備えており、大人5人とその荷物を飲み込む広い室内と荷室を備えている。駆動方式は全車4WDだ。

クラス的にはD〜Eセグメントに位置し、ライバルには同じくクーペSUVの「ポルシェ マカン」「BMW X4」「アルファロメオ ステルヴィオ」などそうそうたる面々が控えている。

5年落ち・走行5万キロ以下・400万円台で「ジャガー Fペイス」を検索!

ジャガー Fペイスの中古車検索にあたり、新車でトヨタ ハリアーハイブリッドを購入する際の中心販売価格帯400万台に設定した。年式は5年落ち、走行距離は5万キロとしている。

走行距離5万キロ以内、2016年式までの「ジャガー Fペイス」の中古車を検索!

▼中古車検索条件▼

・メーカー車名: ジャガー Fペイス

・モデル:2015年式モデル

・年式:平成28(2016)年~令和3(2021)年

・走行距離:~最大5万キロまで

・価格帯: 400万円台

・修復歴:なし

(2021年11月12日現在 MOTA調べ)

新車価格860万円オーバーのスポーティグレードや限定車もターゲットに

検索したところ、上記条件では45台がヒットした。参考までに、3年落ち・3万キロへ条件を厳しくすると、16台が見つかった。(2021年11月12日現在 MOTA調べ)

デビュー時のFペイスにはエンジンは3種類あった。

180psを発生する2リッターディーゼルターボ、340psというパワーを持つ3リッターのV6+スーパーチャージャーガソリンエンジン、そしてもう1種類は、550psという凄まじい馬力を絞り出す5リッター V8スーパーチャージャーガソリンエンジンである。

グレードは2リッターディーゼルが「20dピュア」(2016年1月時点での新車価格650.8万円)、「20dプレステージ」(同675.3万円)、「20d Rスポーツ」(同741.5万円)と続き、3リッターガソリンが「35t R スポーツ」(同864.7万円)、「S」(同999.2万円)、また、2017年には2リッター+ターボのガソリンエンジン(250ps)と新グレード「ポートフォリオ」を追加。

2018年になって5リッターガソリンのハイパフォーマンスモデル「SVR」(2018年12月時点での新車価格1295.6万円)も誕生している。

本格スポーツカー「Fタイプ」を想わせるスポーティな内装

今回の中古車検索の条件では、基本となる2リッターディーゼルエンジン搭載車がメインを占めた。

内訳は「「ピュア」が9台、「プレステージ」が13台、Rスポーツ」が10台である。3リッターガソリンでは「35t R スポーツ」が4台、そして「S」も3台ほどが入った。残りは2リッターガソリンの「ポートフォリオ」や、36台限定販売の「20d アクティブエディション」などが占める。

新車価格を考えると、新車で781.8万円もしたアクティブエディションが468万円、3リッターガソリン版も428万円から買えるのは、とてもお買い得に感じる。特に「S」には、489万円で売られている物件も。1000万円スレスレの高価格から、半値近くまで落ちていることになる。

英国伝統のスポーツカーメーカー、ジャガーだからこそ生まれたSUV

スポーティさはハリアーも備えているが、Fペイスのスポーツカー的ハンドリングやプレジャーは別格だ。コーナリング性能は高いが、足を硬く締め上げているわけではなく、乗り心地をも両立しているのは、さすがに「猫足」と呼ばれたサスペンションを生み出したジャガーだからこそ、だろう。室内のしつらえは、こちらも英国流の洗練さと格式を併せ持つ。その圧倒的な質感と、ハリアーハイブリッドとはまったく違う世界観は、ハイエンドSUVの特権と言える。それが、ハリアーハイブリッドの価格で買えてしまうのだ。

,
,

もちろん両者の購入後にかかる税金やコスト、燃費は異なるため、同じ額だからといって均一な比較はできない。ボディサイズも違うから、Fペイスは車庫に入らない、乗るのに苦労しそう、など物理面・心理面で購入を躊躇させる要素もあるだろう。それでも、「憧れのジャガー、しかもSUVに手が届くかもしれない!」という気持ちにさせてくれるのだから、中古車はやっぱり面白いのである。

[筆者:MOTA(モータ)編集部 トクダ トオル/撮影:島村 栄二・ジャガーランドローバージャパン]

© 株式会社MOTA