【徳島県】上勝町「パンゲアフィールド」でエコキャンプ!ファミリーで“ゼロウェイスト”を学ぼう

「パンゲアフィールド」は、ゴミを出さない「ゼロ・ウェイスト」政策で有名な、徳島県上勝町のキャンプ場です。大自然の中でキャンプを楽しみながら、エコについても学べます。10月下旬にファミリーキャンプをした様子を交えながら、その魅力をご紹介します!

徳島県上勝町「パンゲアフィールド」はファミリーで楽しくエコを体感できるキャンプ場!

徳島県のほぼ中央に位置する上勝町(かみかつちょう)は、人口約1,500人、高齢化が50%を超える四国でいちばん小さな町です。

そんな小さな町でありながら、日本初のゴミを出さない「ゼロウェイスト宣言」や、おばあちゃんがPCやタブレットを駆使して「葉っぱ(つまもの)」を売って年商2億6,000万越えまで成長した葉っぱビジネス(いろどり)で、国内外から高い注目を集めています。

「ゼロ・ウェイスト」とは?

「ゼロ・ウェイスト」とは、無駄、浪費、ごみをなくすという意味。

出てきた廃棄物をどう処理するかではなく、そもそもごみを生み出さないようにしようという考え方です。

参照:上勝町役場 (https://zwtk.jp/whatis/

「パンゲアフィールド」は、「月ヶ谷温泉キャンプ場」を改修して2016年にオープンしたアウトドアアクティビティ施設で、勝浦川沿いに広がるキャンプサイトでキャンプを楽しめます。

筆者撮影

パンゲアフィールド

  • 住所:〒771-4501 徳島県 勝浦郡 上勝町 福原 字 川北 4 月ヶ谷温泉村キャンプ場 パンゲアフィールド
  • 電話番号:0885-46-0345(アウトドアDiv)
  • 公式サイト:http://www.k-pangaea.com/

長きにわたり自然環境や文化・地域と共生する「サスティナブルツーリズム」を理念として掲げており、「アウトドア・ディビジョン」「ツアー・ディビジョン」の2つのテーマに分かれた提供内容となっています。

筆者撮影

【アウトドア・ディビジョン】

グランピング、オートキャンプサイト、コテージでのキャンプが楽しめるほか、BBQサイトも用意されています。

【ツアー・ディビジョン】

7~9月に4歳から参加できる人気の自然体験ツアー「キッズ・アドベンチャー」のほか、親子でウォールクライミングに挑戦できる「ファミリー・クライミング」や、森のアトリエでのクラフト体験などが用意されています。

【サイト紹介】電源付きオートキャンプサイト・コテージやグランピングも完備!

パンゲアフィールドには、オートキャンプサイトのほか、コテージやグランピングも用意されています。

オートキャンプサイト

オートキャンプサイトは、川沿いの開けた風通しのよい場所にあり、フラットな空間で自由自在にレイアウトできます。

筆者撮影

区画は6m×9mで、電源付き。

筆者撮影

1区画1泊の料金は、4月~10月のハイシーズンは5,000円、11月~3月のオフシーズンは3,500円と、電源付きサイトとしては格安です。

サイトは固い地面が砂利で覆われていますが、テントの下に敷くスノコを自由に使うことができます。

筆者撮影

筆者はコールマンの2ルームテントを設営し、寝室にロゴスの極厚スリーピングマットを敷き、スノコは利用しませんでしたが、特に問題なく眠ることができました。

▼今回使用したロゴスの「インフレーターマット」についてはこちらの記事で詳しくレビューしています!

コテージ

筆者撮影

天窓・ロフト付きのコテージは、木のぬくもりが感じられるログハウス調のお部屋。

筆者撮影

2段ベッドや電熱コンロ、ユニットバス、冷凍冷蔵庫などが完備されており、快適に滞在できそうです。

グランピング

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パンゲアフィールドでは、徳島県初上陸の本格派グランピングも楽しめます。

「ラグーン(水辺)」をテーマに、セミダブルベッドやテーブルなどが完備されています。

冬季に向けて、新たに薪ストーブも導入されたので、これからの季節も安心ですね。

【設備紹介】子供の遊べるフリースペース・デイキャンプ可のBBQサイト・ウォシュレットトイレも完備

パンゲアフィールドには、ファミリーでも快適にキャンプを楽しめる設備が充実しています。

フリースペース

筆者撮影

管理棟2階のフリースペースには、ヘリノックスのチェアや、子供も楽しめるハンモックのブランコ自由にお絵かきできる黒板などがあり、自由に楽しめます。

本棚のラインナップも、エコやサステナビリティに興味がある方には、気になるものばかりだと思います。

生き物や自然の図鑑も充実していて、キャンプ場で見つけた植物や虫を調べたりしました。

朝は9時半から利用できるので、チェックアウト日は、子供たちがフリースペースで遊ぶ中、11時のチェックアウトに向けて父親は撤収に集中できました。

今回のキャンプは肌寒かったので、室内で遊べるのもとても助かりました。

炊事棟

筆者撮影

炊事棟は洗い場が複数あり、混み合うこともありませんでした。

筆者撮影

「飲料用」と書かれた水道があり、水を汲んで飲むことができます。

筆者撮影

サイトからは階段かスロープで上がる必要があり、少し距離があるので、ウォータージャグや、水汲み用のペットボトルを持参するのがおすすめです。

トイレ

筆者撮影

トイレはウォシュレットでキレイに清掃されており、気持ちよく利用できました。

筆者撮影

洗面所が子供にも使いやすい高さとサイズなのも、何気にありがたかったです。

女性用トイレには、上勝町の植物を使ったアロマ石鹸も置かれており、さわやかな気分になれました。

バーベキューサイト

バーベキューサイトは、大小15箇所のテーブルに分かれた屋根付きのサイト。

網やお皿など備品の無料貸し出しもあり、デイキャンプにもぴったり。

【立ち寄りスポット】天然温泉「月ヶ谷温泉」まで徒歩3分! 「ゼロ・ウェイストセンター WHY」も

パンゲアフィールドのおすすめ立ち寄りスポットとして、「月ヶ谷温泉」と「ゼロ・ウェイストセンター WHY」をご紹介します。

天然温泉「月ヶ谷温泉」

筆者撮影

キャンプ場から架かる橋を渡れば、徒歩3分で天然温泉「月ヶ谷温泉」へ行くことができます。

1.5km離れた霊山月ヶ谷を源泉とし、岩の亀裂から自然湧出する冷泉をパイプ輸送しています。

むかしむかし、弘法大師さまが修行をしているときに、霊山月ヶ谷の岩場に薬師如来があらわれ、「この霊水は万病を駆除する薬泉なり、これ如来の衆生救済の一ツなり」と告げられ、お大師様が是を民に伝えて広げたとされ、弘法大師ゆかりの湯として愛されています。

1階と2階に浴場があり、1階は檜風呂と石張りの清潔感漂う浴槽、2階は青石を配した岩風呂となっています。

各日の男女入れ替え制となっており、偶数日は男湯が2階で女湯が1階、奇数日はその逆です。

脱衣所に備え付けのドライヤーと綿棒は、無料で利用できます。

キャンプの初日と翌日で2回利用して、違う浴室を楽しむのもアリですね!

天然温泉「月ヶ谷温泉」

ゼロ・ウェイストセンター「WHY」

筆者撮影

パンゲアフィールドから車で3分の距離に、2020年4月に旧ゴミステーションをリニューアルし、ゼロ・ウェイストの拠点「ゼロ・ウェイストセンター WHY」がオープンしました。

町外から訪れた人もゼロ・ウェイストの理念を学び、世界に広げていける施設を目指しており、無料で見学できます。

同センターは、2021年日本建築学会賞の作品賞に輝き、建築的にも高い評価を受けています。

筆者撮影

センター内にある宿泊体験施設「HOTEL WHY」も、素敵な外観です。

ゼロ・ウェイストセンター「WHY」

キャンプ前に要チェック! 「パンゲアフィールド」利用時の注意点

実際にキャンプ場を利用して分かった、パンゲアフィールド利用時の注意点をご紹介します。

【注意点1】ゴミは基本的に持ち帰り

筆者撮影

パンゲアフィールドでは、基本的にゴミは持ち帰りとなります。

筆者はあらかじめ食材をタッパーなどに移し替え、お酒も缶ではなくウィスキーなど水で割れる割り物を持参することで、普段のキャンプの5分の1程度までゴミの量を減らすことができました。

特に魚や肉のトレイはかさばるので、自宅でタッパーやジップロックの袋などに詰め替えておくのがおすすめです。

筆者撮影

ついでに下味もつけておけば、美味しいキャンプごはんが楽しめて一石二鳥!

【注意点2】 買い出しは計画的に

パンゲアフィールドの周辺には、スーパーなど食料品を買い出しできる場所があまりないので、あらかじめ買い出ししておくことをおすすめします。

キャンプの道中で買い足しする場合は、パンゲアフィールドから車で20分の場所にある、道の駅「ひなの里かつうら」に隣接する直売所「JA東とくしま よってネ市」がおすすめ。

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地元の野菜や卵などのほか、お惣菜やパンなども購入できます。

筆者撮影

特に上勝町特産のミカンがとても美味しいので、ぜひおやつやデザートに!

【注意点3】地面が固いので丈夫なペグを用意しよう

筆者撮影

パンゲアフィールドのオートキャンプサイトの地面は、かなり固いです。

プラスチックペグでは折れてしまう可能性が高いので、丈夫なペグを準備しておきましょう。

おすすめは、スノーピークの「ソリッドステーク」や、村の鍛冶屋の「エリッゼステーク」に代表される鍛造ペグ。

筆者はエリッゼステークを利用し、打ち込みに少し苦戦しつつも、問題なく設営することができました。

ファミリーでエコキャンプを楽しもう! 徳島県上勝町「パンゲアフィールド」ならゼロウェイストが学べる

筆者撮影

「ゼロウェイスト政策」や「葉っぱビジネス」などで知られる徳島県上勝町は、全国からはもちろん、コロナ禍前には海外からも多くの人が視察に訪れるほど高い注目を集めています。

パンゲアフィールドでも、キャンプ場の随所に、楽しくエコを学べる仕掛けが見られました。

筆者撮影
筆者撮影

パンゲアフィールドでキャンプを楽しみながら、先進的な上勝町のエコへの取り組みを体感してみてはいかがでしょうか?

▼徳島県のおすすめキャンプ場はこちらの記事でもご紹介しています!

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