ホンダ田辺TD「2位と4位は悔しい結果だが、今後のチャンピオン争いにつながるレースができた」/F1第19戦決勝

 2021年F1ブラジルGP決勝で、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは2位、セルジオ・ペレスは4位だった。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは7位、角田裕毅は15位という結果だった。

 1周目にフェルスタッペンとペレスはバルテリ・ボッタス(メルセデス)を抜き、レッドブルが1-2体制を形成するが、19周目にペレスが、59周目にはフェルスタッペンが、ルイス・ハミルトン(メルセデス)にかわされた。また、ペレスは、バーチャルセーフティカー導入の際にピットストップを行ったボッタスに前に出られて、最終的にフェルスタッペンは2位、ペレスは4位でフィニッシュした。ペレスは後方に十分なギャップがあったことから、終盤にソフトタイヤに履き替え、ファステストラップを記録、ハミルトンからファステストラップポイントを奪っている。

 ドライバーズ選手権首位のフェルスタッペンと2位ハミルトンとの差は14点に縮まった。コンストラクターズ選手権では、首位のメルセデスと2位レッドブルとのギャップは11点に拡大している。

 ガスリーは2回ストップ戦略を採り、1回ストップで走るアルピーヌのエステバン・オコンとフェルナンド・アロンソをレース終盤に抜き去った。これにより、コンストラクターズ選手権においてアルファタウリは5位アルピーヌと同点を保つことができた。

2021年F1第19戦ブラジルGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)とエステバン・オコン(アルピーヌ)

 角田裕毅は、レース序盤にランス・ストロール(アストンマーティン)との接触事故があり、マシンがダメージを負い、さらにこのインシデントに関して10秒のタイムペナルティを科されたことで、ポジションアップを図れなかった。

 ホンダF1にとって、今回のフェルスタッペンの2位は、220回目の表彰台に当たる。

2021年F1第19戦ブラジルGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位を獲得

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 決勝=2位
2番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード(71周)

セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ) 決勝=4位
4番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード→ソフト(71周)

ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)決勝=7位
7番グリッド/タイヤ:ミディアム→ハード→ハード(70周)

角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)決勝=15位
15番グリッド/タイヤ:ソフト→ハード→ハード(70周)

2021年F1第19戦ブラジルGP 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)

■ホンダF1テクニカルディレクター 田辺豊治
 今日のサンパウロGP決勝はレッドブル・レーシング・ホンダのフェルスタッペン選手がメルセデスとの激しいトップ争いを繰り広げたものの2位、ペレス選手が4位と、悔しい結果に終わりました。

 2台ともにいいスタートを決めて、序盤は1-2のポジションで走行していましたが、中盤以降に巻き返され、ライバルの底力を見せつけられたと感じています。それでも、2位と4位でフィニッシュできたことや、最後にペレス選手が獲得したファステストラップによる1ポイントなど、今後のチャンピオン争いにつながるレースができたと思っています。

 スクーデリア・アルファタウリ・ホンダのガスリー選手は、戦闘力が拮抗した中団のマシンとの争いとなり、難しい展開でしたが7位入賞を果たしました。終盤にコンストラクターズチャンピオンシップでのライバル、アルピーヌの2台をオーバーテイクするなど、いい走りを見せました。

 角田選手は序盤にオーバーテイクを仕掛けた際、他車に接触し、車体にダメージを負うとともに、その接触によるペナルティを受けてしまうなどで15位という結果でしたが、週末を通してスピードはありましたので、次のレースに期待しています。

 来週には中東に移動して3連戦の3戦目、カタールGPになります。F1初開催のサーキットとなりますので、きっちりと準備を行い臨みたいと思います。

2021年F1第19戦ブラジルGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

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