横浜・上瀬谷で2027年開催 国際園芸博協会が設立「資金集め課題」

2027年開催へ意気込みが語られた「国際園芸博覧会協会」の設立記念式典=15日、東京都千代田区の経団連会館

 上瀬谷通信施設跡地(横浜市瀬谷・旭区)で2027年に開催予定の国際園芸博覧会(花博)を巡り、政府や経済界、地元自治体でつくる運営主体「国際園芸博覧会協会」が15日設立された。東京都内で記念式典が行われ、会長に就任した十倉雅和・経団連会長は「花や緑、農をシンボルとして持続可能な循環型社会を世界に向けて発信、提示したい」と意気込みを語った。

 副会長に就任した山中竹春横浜市長は「感染症対策と経済の再生を念頭に置き、世界中のお客さまを心温まるおもてなしでお迎えしたい」と語った。同じく副会長の上野孝横浜商工会議所会頭と黒岩祐治知事が出席。斉藤鉄夫国土交通相、金子原二郎農林水産相が来賓として駆けつけた。

 記者会見で今後の問題点を問われた十倉氏は「資金集めが課題」と述べ、東京五輪・パラリンピックが開催されたばかりで、25年に大阪・関西万博も控えることを理由に挙げた。山中氏は「博覧会でにぎわいを継承し、横浜市郊外部の活性化拠点を形成にするための仕掛けづくりが課題」と語った。

 上野氏は「交通アクセスは現状では十分ではない。横浜経済界として協力をしながら整備が実現できるよう努力したい」と述べた。

 市によると、開催には国際園芸家協会(AIPH)と博覧会国際事務局(BIE)の承認が必要になる。AIPHは19年に承認済み。BIEは22年に政府が申請し年内の承認を目指す。

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