F1第19戦ブラジルGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2021年F1第19戦ブラジルGPの決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはルイス・ハミルトン(メルセデス)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、バルテリ・ボッタス(メルセデス)、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。

■スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ
シャルル・ルクレール 決勝=5位

2021年F1第19戦ブラジルGP シャルル・ルクレールとカルロス・サインツJr.(フェラーリ)

 本当に素晴らしいレースだった。昨日のスプリントには満足できなかったが、昨夜はどこを改善できるかということについての分析に熱心に取り組んだ。そうしたことを今日応用したんだ。だからパフォーマンスにはとても満足している。

 とても良いスタートを切ることができたが、それが僕の第一の目標だった。その後、レースではタイヤをしっかり管理して後続との差を維持することが重要になった。

 チャンピオンシップにおいて、直接のライバルたちとの間にギャップを作り出せたことも良かった。だから全体的にとてもポジティブな週末の締めくくりになったよ。

■レッドブル・レーシング・ホンダ
セルジオ・ペレス 決勝=4位

2021年F1第19戦ブラジルGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)

 接戦で楽しいレースだった。とはいえ、僕は楽しむためではなく、結果を出すためにここにいる。

 とてもいいスタートを決めることができた。でもルイスを抑え続けるのは難しかった。全力を尽くしたけれど、無理だったよ。彼は飛ぶように走っていたからね!

 バルテリには2秒の差をつけていて、表彰台をつかめる位置だったが、僕がピットインした2周後にバーチャルセーフティカー(VSC)が導入されたんだ。タイミングの面で僕たちはものすごくついてなかった。彼にとっては完璧のタイミングで、アンダーカットを成功させることができ、僕たちより5秒前にを走ることになった。

 表彰台を逃がして悔しいが、5番手のフェラーリに大きなギャップを築いていたから、ファステストラップを狙いにいった。この1点はチームにとって重要だ。

 メルセデスの直線スピードは信じられないようなものだった。対抗することなんてできなかったよ。今日の彼らは次元が違った。

 全体的にみて、いい結果を出せたと思う。他にできることがあったとは思わないからね。ただ、VSCが出ていなければ、ボッタスの前でフィニッシュできたはずだから、そこは残念だ。

 今日は運がなかったけれど、まだ3戦あるから、あらゆる可能性が残されている。これからもプッシュし続けるよ。次のカタールが楽しみだ。高い競争力を発揮できるといいね。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=3位

2021年F1第19戦ブラジルGP 優勝したルイス・ハミルトンと3位バルテリ・ボッタス(メルセデス)

 今日はスタートがかなりトリッキーだった。1周目は残念な展開になってしまったが、ベストは尽くした。その後のペースは良くて、自分では1回ストップで行けるのではないかと思っていた。でも最終的には2回ストップで走ることに決めた。

 チームは、バーチャルセーフティカーをうまく利用して、僕を有利なポジションに立たせてくれた。あれが決め手になっていい流れになったので、それについて満足している。

 今日はレッドブルよりもたくさんのポイントを稼ぐことができてうれしい。ポジティブな結果だよ。

 ルイスにおめでとうと言いたい。彼は素晴らしい走りをした。

■レッドブル・レーシング・ホンダ
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位

2021年F1第19戦ブラジルGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位を獲得

 今日は難しいレースになると分かっていた。やれることはすべてやったけれど、(ペースが)少し足りなかったね。少なくとも楽しいレースができた。もちろん優勝したかったが、現実的に見て、2位も良い結果だと思う。

 ルイスとはポジションをめぐって何度もバトルを展開した。ハードなレースだったけれど、いいレースだったと思う。こうあるべきだよね。

 もう少しパフォーマンスがあればよかったが、今日の結果は僕たちに可能な最大限だ。トップスピードの関係で、防御するのが簡単ではなかった。彼ら(メルセデス)がフレッシュエンジンを入れてきたときには、パワーが向上するということがはっきり分かる。でも今後のレースではパワーが落ちてくると思うけどね。

 残り3戦はまた全く違うものになるはずなので、どういう展開になるか見ていこう。

(物議を醸している48周目の防御について聞かれ)ルイスが後ろに来た時、ペースがとてもいいのが分かった。同じペースを発揮するのは難しかった。でも何とかカバーしようとして、僕たちは正しい判断をした。それ以上は言うことはない。僕たちは少し遅すぎたんだ。

 コーナーに入るところでふたりとも前にいようとしていた。僕はポジションを守るために少しブレーキングを遅らせた。グリップが限界ぎりぎりだった。すでにエイペックスにいたので、あそこでワイドなラインをとる方が安全だと思った。スチュワードが、僕らを戦わせ続けるという決断をしてくれたことを、ある意味うれしく思っている。今日のレースは全体的にとてもいいものだったと思う。

■メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=優勝

2021年F1第19戦ブラジルGP 優勝したルイス・ハミルトン(メルセデス)

 今週末、ブラジルの人たちに熱心に応援してもらえて、本当に感謝している。これほど応援してもらえたのはシルバーストン以来だ。週末を通して観客の声援が聞こえてきて、とても謙虚な気持ちになった。毎日『Obrigado Brasil』(ありがとう、ブラジル)と言い続けてきたよ。

 そして、何というレースだったのだろう。サーキットに来ているスタッフも、ファクトリーのスタッフも、皆が最高の仕事をした。バルテリも素晴らしい仕事をして、ポイントを最大限つかんだ。

 昨日(のスプリント予選)は最後尾グリッドだったから、必死にプッシュした。そして今日は5グリッド降格された。僕にとってこれほどハードな週末は今までなかったと思う。でも父から「2004年のお前を思い出すよ」と言われた。F3でバーレーンのレースに参戦した時のことだ。そのレースでは後ろからからスタートして10位を獲得して、その後、優勝した。そういうわけだから、この勝利を父に捧げたい。

 今週末を迎える時点では、(レッドブルとの)ギャップを縮めることができるとは全く考えていなかった。その上、不利なことが次々に起きた。でも今回のことは、『決して諦めてはならない』ということを示していると思う。どんな出来事に直面しても、ひたすらプッシュし続け、転がり続け、戦い続けなければならない。戦うことをやめては絶対にだめなんだ。

 この週末はそういうアプローチで過ごしてきた。とても久しぶりの優勝で、まるで初めて勝ったような気分だよ。

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