グリーンスミス、今季4人目のコドライバーにヨナス・アンダーソンを指名しWRC最終戦へ

 Mスポーツ・フォードWRTのガス・グリーンスミスは11月19~21日、イタリア北部で開催されるWRC世界ラリー選手権第12戦モンツァに向け、ヨナス・アンダーソンを新たなコドライバーに迎えることを明らかにした。経験豊富なこのベテランは、グリーンスミスの今季4人目のコドライバーとなる。

 アンダーソンは44歳のスウェーデン人。彼は2002年にスタートしたこれまでのキャリアの中で約290回のラリー出走を果たし、WRCでは165回のイベントに出場してきた。

 今週末に開催される『フォーラムエイト・ACIラリー・モンツァ』では、Mスポーツ・フォードのドライバーサイドから、前任のクリス・パターソンのように豊富な経験からくる貴重なノウハウと理解をもたらすことが期待される。

 今シーズン、チームのファーストドライバーに指名された24歳のグリーンスミスは、エリオット・エドモンドソンとともにラリーシーズンをスタートさせた。しかし彼らは3月に袂を分かち、ベテランのパターソンがこれに代わってフォード・フィエスタWRCのサイドシートに収まることになった。

 そのパターソンが前戦スペインで自身2度目のコドライバー引退を行ったことで今回のアンダーソン起用が実現することになったが、ラリー・イタリア・サルディニアでは欠場したパターソンの代役としてスチュアート・ルードンが若手ドライバーのガイド役を務めている。

「モンツァでヨナス(・アンダーソン)を迎えられることを、とてもうれしく思い、そして興奮している」とグリーンスミスは述べた。

「彼はWRCで多くの経験を持つ男だ。僕とチームの全員が、今年から2022年に向けて前進し続けるために必要な性格と経験の面で、彼がベストだということで意見が一致した」

 アンダーソンは2004年と2007年に同郷のペール・グンナー・アンダーソンとともにFIAジュニアWRCのタイトルを獲得した。その後、Mスポーツに3年間在籍した彼は、2012年にマッズ・オストベルグとともにポルトガルでWRCで唯一の勝利を掴んでいる。

 2017年にはポンタス・ティデマンドと組み、このスウェーデン人にWRC2タイトルをもたらしたアンダーソン。彼は過去3シーズン、オーレ・クリスチャン・ベイビーのペースノートを読んできた。

 そんなアンダーソンは、「モンツァでガス(・グリーンスミス)と合流することをとても楽しみにしている。また、彼とチームを知るための良い機会だ」とコメント。

「(WRCが)新しい時代を迎える前に現行WRカー最後のWRCイベントに参加できるのは、本当に素晴らしいことだと思っている」

「ラリーを本当に楽しみにしているし、ガスと一緒に仕事をしてうまくやっていけるのかを確認したいと考えている。Mスポーツに復帰することも素晴らしいことで、すぐに良い関係を築けることを願っているよ」

「モンツァでの目標は良いステージタイムを出すこと。そして週末を楽しむことだ」

かつてMスポーツ・フォードでマッズ・オストベルグと組んでいたヨナス・アンダーソン(左)

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