ガレッジセール川田さん「逃げるは生きるだよ」に衝撃 東京で語った沖縄戦、映画製作への思い

 【東京】沖縄が日本に復帰した1972年に生まれた「復帰っ子」を中心につくる一般社団法人「結515」が14日、東京都中央区の銀座わしたショップ本店で、トークイベントを開催した。団体の共同代表理事を務めるお笑いコンビ「ガレッジセール」の川田広樹さん(48)らが、戦争経験者の証言を記録する映画「結どぅ宝」製作など活動を紹介し、支援を呼び掛けた。東京でのイベントは初めて。

 川田さんは伊江島で聞いた戦争経験者の「逃げるは生きるだよ」との言葉に「衝撃を受けた」とし「50歳を前に、おじー、おばーの生の声を聞いて後世に伝えないといけないと思った」と映画製作への思いを語った。沖縄戦を生き抜いた県人によって今の自分たちが存在するとして、復帰50年を迎える来年に「生き残ったおじーには孫や子孫がおり、命のバトンがつながった。命のお祝いをしたい」と強調した。

 共同代表理事の比嘉盛也さん(49)は「知らなかったことに気付くことで現在の活動につながっている。世界に通じる映画になる」と語った。映画の収益金の一部を、貧困問題に取り組む県内の団体に寄付するという。

 県外で活躍する県出身者も出演し、沖縄を離れて気付いたことなどについて語り合った。最後は出演者らがカチャーシーを踊って締めくくった。トークイベントの模様は後日、ユーチューブで配信する。「結515」に関する問い合わせ先は(電話)080(1377)0515。

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