2年ぶりに御網代車も復活 11月23日に山口天神祭

▲2019年の様子

 約650年続く伝統祭事で、山口の晩秋を時代絵巻で彩る「山口天神祭」が11月23日(火・祝)、古熊神社(TEL083-922-0881)など山口市中心部で行われる。    

 2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため規模を縮小しての開催だったが、今年はコロナ前とほぼ同じ形で、御網代車と備立行列を中心に、市内を巡行する。    

 午後1時、神職と獅子、御網代車(天神様の御神霊)が古熊神社を出発。同時刻に御先乗、小拝司、大拝司と花神子ら神役の行列と、大名の参勤交代を模した備立行列が八坂神社を出発する。両行列は1時20分に札の辻(山口市大市)で合流。お稚児さんを乗せた宝恵籠行列もここから加わり、「イ~サ、ヨイシ~」「ヨイトマカナ~」(いさぎよい素直な心でお出迎えしよう)のかけ声とともに街を練り歩く。道中(竪小路、大市、中市、米屋町、道場門前、西門前、駅通り、御旅所、古熊の参道)の奉納行事(備立行列所作・獅子舞・稚児舞など)も例年通り行われる。  

  一行はアーケード街を通り抜け、2時頃に西門前を黄金町方面へ左折。鰐石の交差点を左折してJR山口駅方面へ進み、駅通りへ向かう。御旅所(天神通り)には3時頃に到着し、祭典が執り行われる。古熊神社への帰着は4時の予定で、その際には重量500キロの御網代車が、50段の石段を一気に駆け上がる。行事終了後には、「お福分け」として、約2俵半分の小もちが参拝者に配られる。    

 同神社では、子どもたちの剣道大会、合気道奉納、福引、天神うどんのふるまいなどの催しも、終日開かれる。    

 「コロナ禍ではあるが、しっかりと感染対策を施したうえで、できるところから元に戻していく。マスクや間隔を開けるなど対策をとり、応援してもらえたら」と真庭宗雄宮司。   

 神役関係者は以下のとおり。大拝司=長田延孝(中市町)▽小拝司=坂本充(中園町)▽御先乗=黒川晃匡(上竪小路)▽花神子=大野響子(白石)(敬称略)

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