吉村洋文府知事が自身の〝文通費問題〟「実際ブーメラン」認めるも「コスいことはしない」 

吉村大阪府知事(東スポWeb)

大阪府の吉村洋文知事(46)が16日、大阪府庁で報道陣の取材に応じた。

自民党の茂木敏充幹事長がこの日の会見で、10月31日投開票の衆院選で当選した新人と元職の議員について、10月分の文書通信交通滞在費(文通費)の全額返還を求めると明らかにした。

吉村氏は「ものすごく大きな一歩。自民党の幹事長がおっしゃった。自民党から見てもおかしいと判断されたんだろう。これも維新の新人議員の発信から始まった」と自画自賛。日本維新の会として、文通費を改正する法案を次期国会に提出する考えを示した。

一方で、吉村氏は2015年10月1日に衆院議員を辞職した際に、在職1日ながら1か月分の文通費を受け取っていたことが判明。〝ブーメラン〟と報じられたが、「実際ブーメランだと思う。ブーメランだけど良かった。与党も返金するとなった。我々が大騒ぎしなければ、ならなかった。反省としては6年前、もっとセンサーを働らかせて、きちんと対応できればよかった。社会が良くなればそれでいい」と語った。

日本維新の会のホームページ上には、国会議員の文通費の使途報告書が掲載されている。遡ることのできる一番古いものは2015年10月で、吉村氏のものはない。この理由について聞かれると「理由は分からない。6年前の話ですから」と話すにとどめた。

報道陣がなおも、使途について食い下がると「他の維新の国会議員と同じようにやっていましたよ。細かいことは覚えていないが、費用をつけて公開していた。政治団体の寄付があったかは覚えていないが、維新の定めてルールに基づいてやっていた」と主張。

自身が追及されるのが腑に落ちないのか、続けて「もっとマスコミも言わないといけない。経費なんだから保存期間を何年にして、領収書をつけようと何で言わないのか疑問でならない。維新だけ領収書が不十分だとか、政治団体に寄付してるのがおかしいとか言われるのがさっぱり分からない」と、マスコミに他党を追及すべきと苦言を呈した。

ネット上では、なぜ10月1日に辞職したのかを問う声も上がっているが、「問題なかったと思っている。日にち自体に大きな意味はない。10月31日に辞職してもよかった。『100万もらうために10月1日にした』と言われること自体が残念だ。文書通信費のことを考えて対応したわけではない。考えてるなら権利のある国会議員を続けている」と否定。

同年11月22日に行われた大阪市長選のことが頭の99%を占めていたとして、「(文通費を)狙ってとかコスいことはしない」と語った。

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