春日山原始林の生態系を守れ 外来種ナンキンハゼを伐採

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 ユネスコの世界文化遺産で、国の特別天然記念物にも指定されている春日山原始林の生態系を守ろうと、外来種ナンキンハゼの伐採作業が16日、行われました。

  春日山原始林は、平安時代に狩猟や伐採が禁止されて以降、春日大社の神域として大切に守られてきました。ナンキンハゼは昭和初期、街路樹として奈良公園に植えられ、その種子を鳥が運び、シカも好んで食べないため、春日山原始林にも広がったといいます。

伐採作業は、県の保全計画に基づき森の本来の姿を取り戻そうと2020年から始まり、16日はナンキンハゼ10本の伐採作業を行いました。作業員らは、伐採した木の長さを測ったあと、芽が出ないように木を一定の長さごとに切断する作業を手際よく進めていきます。

そして切り株は周りの土で覆います。最も大きな木は直径約38センチ、高さ21メートルもあり、伐採前には、周りの木を傷つけないよう枝打ちが行われました。そして、ロープをかけて引っ張りながら注意深く伐採しました。

奈良県 奈良公園室室長・竹田博康さん

「こんなに大きく育ってしまっているナンキンハゼがあるので、その周辺には、いっぱい実生になる可能性のあるものが落ちているんじゃないかなと思います。これからまた伐採することだけじゃなくて、これからの何年間かは(植栽など)地道な作業がいるのかなと思いましたね。こういう作業をすることによって、これまでの千年間守り続けてきた原始林を原生林として、未来に百年、千年とつなげていく努力を、皆さんと一緒に頑張ってしていかないといけないと改めて実感しました。」