田中萌アナ「事実と異なる記事を書かれ、親にも誤解され、本当に悔しかった」

新しい未来のテレビ「ABEMA(アベマ)」が、「ABEMA NEWSチャンネル」にて、ニュース番組『ABEMA Prime』を平日夜9時より毎日生放送している。

2021年11月15日(月)の放送では、アメリカ国内でのフェイクニュース対策への関心の高まりから、イリノイ州で「メディアリテラシー」教育が義務化されたことを受け、日本におけるメディアリテラシー教育について考えた。

番組MCでお笑い芸人のカンニング竹山は「日本でもメディアリテラシー教育は必要だと思う。今の子は早いうちからプライベートのPCやスマホを所有している。それは自由にインターネットにつながっているわけで、昔と今では状況が違うと思わないとダメだ」とした上で、「小学校のカリキュラムの中で、誰が・いつ・どの科目でメディアリテラシーについて教えることができるのかという問題点もある」と問題提起した。

お笑いコンビ・パックンマックンのパックンは「僕は小学3年生まで、漫画やアニメと実写版の違いがわからなかった。『バッグス・バニー』はどこかに行けば会えると思っていた。漫画やアニメに関してのフェイクとリアルの違いは大人になればどんどんわかってくるが、情報源のフェイクとリアルの違いについては早いうちから見分けることができるようにしないと、フェイクを信じ続ける大人になってしまう。そして、その思想がそのまま国の情勢をも変えてしまうこともある」と自身の経験を交え、意見を述べた。

また、法政大学教授の坂本旬さんがメディアリテラシー教育について、「アメリカでは、幼稚園の頃から自分が投稿したものが一生ネット上に残ると教えている。スマホを持ち始めてからでは遅い。日本は考え方として遅れている」と指摘すると、竹山は「これから先、人間はインターネットから離れられない。今後も人間の脳と、インターネットというもう一つの脳を持って生きる。トイレに行くのが当たり前なように、当たり前のこととしてメディアリテラシーについて教えていかないといけないかもしれない」と語った。

コーナーの後半では、大人に対するリテラシー教育の必要性についても議論。ネット検索履歴がフィルター化し、まるで泡の中にいるように同じ情報ばかり目に入る「フィルターバブル」、SNSで意見を発信すると、同じ意見の人からの支持が集まり、特定の意見・思想が増強する恐れがある「エコーチェンバー」を紹介すると、竹山は「ネットでの意見について、大人でも錯覚する時がありますもんね…」と危機感をあらわにした。

テレビ朝日の田中萌アナウンサーは、自身にまつわる報道を振り返り「2年前に私が転職を考えているという記事が出てきた。実際には転職活動を全くしていなかったが、その記事を見た親や友人が心配して連絡をくれた。事実じゃないから、本当に悔しかった。そうやって記事に書かれたものは、事実じゃなくてもなんとなく“そんな感じ”なんだと捉えてしまうことが多いんだなとすごく痛感した。親でも信じてしまっていたので…。情報源をしっかり見ていくことは、子どもたちだけではなくて、大人も必要だなと思った。1回記事が出てしまったら、それがその人そのものの意見ということに今の社会がなってしまっているように思う。そこが怖い」と胸の内を語った。

この話を受けて、竹山は「ニュースの中でも、意見なのか、取材をして出しているのか、データに基づいた情報なのか、ごちゃ混ぜで発信する人がいる。芸能なんか特にそう」と同意を示した。また、「嘘を発信する方を取り締まるのは難しいと思う。情報を受け取る側について、情報を見定める教育をするしかやり方はないのでは」と語った。

本放送の様子は、現在も「ABEMA」にて見逃し配信中。

■『ABEMA Prime』 放送概要

放送日時 :毎週月~金曜 夜9時~夜11時  ※生放送

放送チャンネル:ABEMA NEWSチャンネル

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