横浜・上瀬谷の新交通 シーサイドライン、横浜市の要請拒否へ「参画すべきでない」

新交通事業への参画を拒否する上申書をまとめた経営方針裁定会議=横浜市金沢区の横浜シーサイドライン本社

 上瀬谷通信施設跡地(横浜市瀬谷・旭区)にテーマパークを開発し、相鉄線瀬谷駅周辺との間に新交通システム「上瀬谷ライン(仮称)」を整備する構想を巡り、横浜シーサイドライン(同市金沢区)は16日、新交通事業への参画について検討する3回目の会議を開き、「現時点では参画すべきでない」との結論を出した。同社が横浜市からの要請を拒否する公算が大きくなり、新交通事業の先行きは不透明となった。

 同社幹部と外部の弁護士ら計6人でつくる経営方針裁定会議で作成した上申書は、テーマパークの開発主体や具体像が未定のため、新交通の利用者数が大きく変動する可能性を指摘。市が提示した収支予測は「当社の認識とかけ離れている」とし、リスク回避策も不十分なため「課題が解決されない限り参画できない」と結論づけた。

 その上で、市が懸念材料について抜本的な見直し案を提示した場合に限り、事業参画を再検討するとの付帯意見を盛り込んだ。

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