事故の怖さ目の前で 秦野の中学校でスタントマンが再現「スケアードストレート」

車と自転車の事故を実演するスタントマン=秦野市立本町中学校

 スタントマンの実演を通して交通事故の恐ろしさや危険性を伝える交通安全教室が16日、神奈川県秦野市富士見町の市立本町中学校で行われた。神奈川県警秦野署などが企画し、全校生徒約730人が参加した。スタントマンによる迫真の実演を目の当たりにした生徒たちは、交通安全への意識を新たにしていた。

 事故の怖さを直視させる「スケアードストレート」という教育手法で、「シャドウ・スタントプロダクション」(東京都町田市)のスタントマンが協力した。校庭で、乗用車と自転車の出合い頭の衝突や、トラックの内輪差によって生じる巻き込み事故などを再現。大きな衝突音や、衝突でスタントマンがはじき飛ばされる様子に、生徒から悲鳴や驚きの声が上がった。

 署交通課の担当者が自転車で歩行者にけがを負わせるなどして、高額の賠償を命じられたケースを紹介。安全運転の徹底や損害賠償保険への加入の必要性を説いた。

 参加した生徒(15)は「事故の瞬間を見たことがなかったので、実演で悲惨さが分かった。しっかり交通ルールを守りたい」と話した。

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