新幹線開業PR 第1弾、長崎市編の動画を披露 官民「効果拡大推進本部」

県が制作した開業PR動画を視聴する出席者=出島メッセ長崎

 九州新幹線長崎ルートの開業効果が県内各地に波及・拡大するよう官民一体で取り組む「県新幹線開業効果拡大推進本部」の第2回会合が16日、長崎市の出島メッセ長崎であり、県は開業PR動画の第1弾として制作した長崎市編の動画をお披露目した。
 動画は沿線自治体をはじめ、県内を11地域に分けて制作。本県出身の3人組ラップグループ「MADz's(マッドジーズ)」の音楽に乗せ、観光地の風景や開業に期待する県民のメッセージを紹介する。第1弾は新地中華街のランタンや稲佐山など。今後、特別編を加えた計12本をユーチューブや会員制交流サイト(SNS)で発信する。
 会合では、県や沿線自治体が取り組むアクションプランの進捗(しんちょく)状況を確認したほか、鹿児島ルート開業時のイベントに携わったホテル&レジデンス南洲館(鹿児島市)の橋本龍次郎取締役が講演。「自分の心が満たされ、あふれ出たものがおもてなしやお客さんの喜び、笑顔につながる。開業を支えたのは(サービス業など)最前線の方々の笑顔だった」と強調した。
 出席者からは「宿泊業界はコロナ禍で開業ムードがしぼんでいる」としてメディアを活用した情報発信の強化を求める意見が出たほか、おもてなしの意識醸成がさらに必要との声が上がった。2025年大阪・関西万博からの誘客を見据えた旅行商品の必要性なども指摘された。
 本部長の平田研副知事は「開業まで1年。いよいよ具体的なおもてなしの準備や受け皿づくりに入る。県内あらゆる方々の力を結集したい」と述べた。

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