能水商店(糸魚川市)県優良リサイクル事業所表彰受賞 市役所で報告会  海洋高生徒の商品紹介も

 「県優良リサイクル事業所表彰」を受賞した能水商店(松本将史社長、糸魚川市能生)の報告会が16日、糸魚川市役所で開かれた。市や学校関係者らが出席し、産学官連携事業として同社、市、学校が協力した取り組みが評価されたことを祝った。

報告会に出席した能水商店と海洋高生徒、糸魚川市関係者が記念撮影。今後のさらなる事業発展に期待した

 同社は、産業廃棄物として処理されていた採卵後のサケを原料に魚醤(ぎょしょう)「最後の一滴」などを製造。サケを無駄なく使用し、7月からは搾りかすも釣り餌に加工、販売している。こうした取り組みに加え、同社、県立海洋高、糸魚川市の3者がマーケティングや商品開発に連携して取り組み、高校生の職業教育、人材育成に寄与していることも評価された。

 報告会では「最後の一滴」に加え、海洋高生徒が開発、構想中の商品も紹介。小さいノドグロを使ったレトルト食品、のりつくだ煮、開発中の鍋つゆ、うまいもん甲子園に出品したSDGs押し寿司(ずし)などを発表した。米田徹市長、靏本修一教育長は取り組みを絶賛し、今後の展開に期待した。

 松本社長は「生徒も試行錯誤を繰り返し、ビジネスとして継続性のある国内でも類を見ない連携事業。今後も3者で協力し、さらに発展させていきたい」、増田てつ志校長は「活動を通じて生徒の育成から、地域の課題解決や活性化にもつなげていけたら」と、それぞれ話した。

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