U2『アクトン・ベイビー』30周年記念でアナログ盤と50曲入りデジタルにて発売決定

U2が、1991年にリリースした『Achtung Baby(アクトン・ベイビー)』の30周年記念エディションのリリースを発表した。11月19日にスペシャル・アナログ盤(スタンダード・ブラックLP、デラックス・カラーLP)、12月3日には50曲入りデジタル・ボックス・セットがリリースされる。

12月3日に配信される『Achtung Baby』30周年記念デジタル・デラックス・ボックス・セットは、『Achtung Baby』(2018リマスター)、『Unter Remixes』『Uber Remixes』『B-Sides』などを収録した全50曲を収録、22曲が初デジタル配信となる。また、11月19日には『Achtung Baby』(2018リマスター)と『Unter Remixes』が先行配信される。

『Achtung Baby』は1991年11月18日にリリースされたU2の7枚目のスタジオ・アルバム。グラミー賞「最優秀ロック・パフォーマンス」を受賞し、全米1位を獲得、U2の代表曲の中でも人気の高い「One」を収録するこのアルバムは、90年代における、そしてU2のキャリアの中でも最重要アルバムの一枚となった。

発売当時、ヴォーカルのボノは『Achtung Baby』を「4人の男がヨシュア・トゥリーを切り倒す音」と表現。ニューヨーク・タイムズ紙のジョン・パレレスは「余計なものを削ぎ落とし、古い型に逆らうことで、U2は1990年代に向けて戦うチャンスを自らに与えた」と評し、LAタイムズ紙のロバート・ヒルバーンは「U2が暗黒の中へと大胆に降下する」と書いている。

ベルリンのハンザ・スタジオ、そしてダブリンのウィンドミル・レーン・スタジオで半年をかけてレコーディングされ、プロデュースを長年のコラボレーターであるダニエル・ラノワ、ブライアン・イーノ、スティーヴ・リリーホワイトが務め、エンジニアにフラッドを迎えた。このアルバムからは「The Fly」「Mysterious Ways」「On0」「Even Better Than The Real Thing」「Who’s Gonna Ride Your Wild Horses」の5枚のシングルがリリースされている。

『Achtung Baby』30周年を記念し、ベルリンのクロイツベルクにある伝説的スタジオのハンザ・スタジオで、U2とベルリン在住のフランス人アーティスト、ティエリー・ノワール(ベルリンの壁に初めて絵を描いたアーティスト)による、1回限りのインスタレーション『U2 X THIERRY NOIR』が実現する(11月19日~26日)。

30年前、ノワールはボノの依頼で、今ではアイコンとなった東独製車トラバントの一連の絵を描き、それらはアルバムのアートワークや1991年の「ZOO TV ツアー」のモチーフに使用された。『U2 X THIERRY NOIR』では、ノワールが新たに手がけた2021年版トラバントと並び、ベルリンの壁に描かれた特別な壁画も公開される。

また、12月9日にロンドンのオークション・ハウス、フィリップスで行われるNew Now セールの一環として、このトラバントのボンネットはオークションにかけられ、収益はBerlin Institute for Sound and Musicに寄付される。

トラバンド(1991年)Photo: Anton Corbijn

Written By uDiscover Team

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U2『Achtung Baby (30th Anniversary Edition)』
2021年11月19日発売(限定盤LPは26日)

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