【九州場所】照ノ富士が貫禄4連勝 苦手の阿武咲を冷静に下す「やることは変わらない」

照ノ富士(東スポWeb)

一人横綱の責任の前には苦手意識は関係なかった。大相撲九州場所4日目(17日、福岡国際センター)、横綱照ノ富士(29=伊勢ヶ浜)が、幕内阿武咲(25=阿武松)をきめ出しで仕留め、初日から貫禄の4連勝。

2場所ぶりの対戦となった阿武咲には過去2勝4敗と負け越し。最後に戦った5月の夏場所でも敗戦を喫している。この日も苦手としている相手に粘りを見せられながらも落ち着いて下し「正面に置いてじっくりいこうと思った。(苦手な相手でも)やることは変わらない。やるべきことをやるだけ」。いつも通り淡々と振り返った。

土俵下の高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「阿武咲もうまく取ったが照ノ富士は自分の形になるまで待った。深追いしないように落ち着いていたね。緻密な相撲。(合い口の悪さは)あまり感じなかった」と内容を高評価した。番付の最高位の重責を背負う中、苦手な相手を持つわけにはいかない。そんな強い意思を感じさせた一番だった。

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