諫早、佐世保市長 金子農相に予算措置などを要望

金子農相(左から2人目)に要望書を手渡す朝長佐世保市長ら=農水省

 長崎県諫早市の大久保潔重市長と佐世保市の朝長則男市長は17日、農林水産省で金子原二郎農相にそれぞれ会い、市政課題の解決に向けた予算措置などを要望した。
 年末の予算編成を前に例年行っている各省庁への政策要望の一環。本県選出参院議員の金子氏が農相に就任したことから、あいさつを兼ねて面会した。
 大久保市長は、国営諫早湾干拓事業について特別要望。「開門しない方針を堅持し、関連訴訟の早期終結を図ってほしい」と求め、有明海の再生や調整池の水質保全目標の達成に向けてしゅんせつなど抜本的な対策を実施することを要請した。

開門問題の早期解決などを金子農相(右)に求める大久保諫早市長=農水省

 金子農相は「20日に現地視察する」と話し、関係者の話を聞きながら問題解決に取り組む姿勢を示した。
 朝長市長は、水産種苗生産施設(市水産センター)の改修に向けた支援策拡充や、イノシシの被害防止対策を要望。カサゴやカキ、ナマコの種苗を育てている水産センターは老朽化が進んでおり、国の補助事業の予算額確保などを訴えた。
 イノシシの捕獲は市内で年間6千頭を超えており、朝長市長は「国としても対策に力を入れてほしい」と求めた。

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