巨人救った2冠王・岡本和にチーム内から「せめて3億円」の切なる願い

岡本和はCSを欠場したが同僚たちからの信頼は絶大だ(東スポWeb)

頼れる男の真の値打ちは…。巨人・岡本和真内野手(25)の来季年俸がにわかに注目を集めている。CSは左わき腹痛のため無念の欠場となったが、今季は39本塁打、113打点を叩きだし、打撃部門で2年連続の2冠王に輝いた。2冠は昨季も達成したが、7000万円増の2億1000万円。今季は岡本和不在であればBクラス転落の危機でもあっただけに、チーム内から「せめて3億円」の声が上がっている。

主砲にとっては悔いが残るラストとなった。CSを控えた10月31日の練習でわき腹を負傷。一軍に帯同しながら回復を待ったが、戦列復帰がかなわぬままチームはCSファイナルで散った。岡本和は「最後のところでケガをしてしまったので、すごく申し訳ない気持ちでいっぱいです。来年はそういうことがないように」としょんぼりしていたが、ペナントレースでは責務を果たした。

全143試合に4番でスタメン出場し、三塁の堅実な守備で幾多のピンチも救った。今や〝巨人の顔〟ともなった岡本和がブレークしたのは、史上最年少となる22歳3か月で「打率3割、30発、100打点」を達成した2018年。同年から今季まで4年連続で30発以上をマークし、年俸も1200万円(18年)→8000万円(19年)→1億4000万円(20年)→2億1000万円(21年)と伸ばしてきた。

ただ、引っかかるのは「タイトル2冠」となっても昨オフの〝伸び率〟が7000万円だった点。チームスタッフからは「今年も2冠で7000万円アップなら2億8000万円。せめて3億円には届いてほしい。だって、和真がいなかったらCSどころかBクラスで終わってもおかしくなかった」と切なる願いも飛び出している。

好不調の波こそあったが、チームの552得点のうちの多くを岡本和のバットで稼いできたのは事実だ。仮に岡本和の113打点をゼロとして換算すると、リーグ最少得点で5位に低迷した中日(405得点)に次ぐ439得点。下克上の権利すら得られなかった公算が高い。何よりも同僚たちからの信頼は絶大で、エース菅野もCS期間中に「ここまで勝ち進めたのは、間違いなく和真のおかげ」とキッパリと言い切っていた。

もちろん、選手や関係者の感情論だけに左右されないのが厳格な査定。間もなく訪れる1年の総決算とも言える契約更改のシーズンで、岡本和は初の3億円突破となるのか――。

(金額は推定)

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