広島・大瀬良 残留の決め手はチームへの“愛着”と“献身”

残留を決めて会見に臨む大瀬良(代表撮影)

決め手になったのは〝チームへの思い〟だった。広島の大瀬良大地投手(30)が今季取得した国内FA権を行使せずに残留すると18日に明らかにした。契約年数は3年で、年俸の総額は8億円程度と見られる。

同日会見を行った右腕は「考えれば考えるほどカープに対する愛着がどんどん強くなってきた」。球団からは「できるだけ長くカープで精神的な柱としてやっていってほしい」との言葉を受け「すごくうれしかった」と笑顔を見せた。

大瀬良の残留に佐々岡監督は「こんなにうれしいことはない」とした上で今年まで3年連続で開幕投手を務めている右腕に「負けじと挑戦してくる(他の)選手もいるだろうし、大地もそこを目指して頑張ってほしい」と期待を寄せた。

そんなエースは開幕前に2年目の森下に「チームのことは自分や(九里)亜蓮が背負うから」と声をかけた。「1年目からあれだけの成績を残してチームを引っ張ってくれた。まだ2年目でチームのことを背負わせたくなかった」と意図を語る。

さらに大瀬良はこうも続けた。「これからの彼(森下)のキャリアのためにやってほしいなと。(今年の)しんどいことも経験だし、それを克服してクリアしてやっていくことがチームのためになるという思いで話しました」。

今季はエースとしてだけでなく、投手キャプテンとしてチームを背負った。それでも右腕は「離脱もありましたし、チームがBクラスと悔しい結果に終わってしまった」とし、来季に向け「しっかり先頭に立ってAクラス、優勝、日本一に向けてまたみんなで頑張っていきたい」と気合を込めた。

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