FIA、メルセデスの再審請求を棄却。フェルスタッペンのペナルティの可能性が消滅/F1第19戦

 F1第19戦ブラジルGPにおけるマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のインシデントに関し、メルセデスが再審請求を行ったことを受け、スチュワードは関係者のヒアリングを行った結果、この請求を棄却することを発表した。

 決勝中にフェルスタッペンとハミルトンが首位をめぐってバトル、フェルスタッペンが防御するなかで2台はコース外に飛び出した。両者はそのまま走行を続け、後にハミルトンがオーバーテイクを成功させて優勝を飾った。

 フェルスタッペンの防御が行き過ぎであるとの見方も多かったが、スチュワードは審議不要という判断を下した。審議すら行われなかったことを不満に思うメルセデスは、レース後、再審請求を行った。

2021年F1第19戦ブラジルGP 首位争いのなかでコース外に出てしまったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)

 再調査が認められる条件は、決定が下された時点では関係者が入手することができなかった「重大で、関連性のある新しい要素」があるかどうかであり、スチュワードはそれを判断するためのヒアリングを18日に実施、メルセデスとレッドブルの代表者がこれに出席した。そして金曜のFP1終了後、スチュワードはメルセデスの再審請求を棄却することを発表した。

 スチュワードは、メルセデスが証拠として上げたフェルスタッペンの車載映像は、インシデントが起きた直後に入手することができなかったものであり、関連性のある新しい証拠であるとは認めたが、重大な証拠であるとは認めず、そのために再審の条件を満たさないと判断した。スチュワードは「(証拠の)映像には、事実を基本的に変えるようなものは存在しない」と述べた。

 スチュワードのこの決定により、ブラジルGP決勝でのフェルスタッペンとハミルトンのインシデントについて再調査は行われず、フェルスタッペンに新たにペナルティが科される可能性はなくなった。

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