最優秀助演男優賞に浅野忠信 アジア版アカデミー賞で

 アジア全域版アカデミー賞とされる「第10回アジアフィルム・アワード」の授賞式が17日、マカオで行われ、横浜市出身の俳優、浅野忠信(42)が、「岸辺の旅」で最優秀助演男優賞を獲得した。

  浅野は「このような素晴らしい賞をいただけて本当にうれしいです」と感謝。亡くなった夫と妻が再会する異色のラブストーリーは、湯本香樹実の同名小説が原作で、メガホンを取った監督の黒沢清は、「第68回カンヌ国際映画祭」で「ある視点」部門で監督賞を受賞するなど国際的な評価も高かった。

 浅野は「この会場にいらっしゃる素晴らしい映画人の方々と仕事がしたい」と英語でスピーチ。海外進出への意欲を明らかにした。

  また優れた映画人をたたえる「特別功労賞」は、女優の樹木希林(73)が受賞。5月公開の最新作「海よりもまだ深く」など数々の作品を共にする監督の是枝裕和(53)からトロフィーを渡された樹木は「今夜の授賞式を素晴らしいものにするために、たくさんの人が駆けずり回り、心を砕いていました。私がいただいた功労賞は、そっくりそのままその方たちに差し上げます。ですが、トロフィーは1個しかないので持って帰ります」と話し、会場は大爆笑に。アジア映画の関係者から大きな拍手を送られていた。

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