新庄ビッグボスが鎌ケ谷見参! 恩師・伊原氏との仰天秘話も披露

伊藤大海(左)と話す新庄監督(東スポWeb)

遂に鎌ケ谷見参だ! 日本ハムのビッグボスこと新庄剛志監督(49)が20日に、秋季練習が行われている鎌ケ谷スタジアムを視察した。

10時半ごろ、金のラインが入った黒いロングコートを羽織ったビッグボスが球場入り。「今日は全員のコーチと初めて会うので楽しみにしています」と明かし、偶然居合わせたファンから黄色い声援が飛ぶ中、さわやかな笑顔を浮かべながらグラウンドへと向かった。

グラウンドでは、この日が初対面となった伊藤や堀ら若手の主力選手と談笑。この日の為にしっかりと髭をそって肌のケアも万全にしてきた伊藤は「かっこいいな、と。お話ししていて吸い込まれるような感じだったので、僕もそういう人間になりたいなと思いました」と、初めて言葉を交わした監督に対して目を輝かせていた。

そのほか多くの若手選手と挨拶を行った後は、この日集結した一、二軍首脳陣とミーティングを実施。来季に向け、遂に新庄内閣が始動する運びとなった。

ミーティング終了後、報道陣の取材に応じたビッグボスは「『僕たちでプロ野球を変えていこう。あとカッコいいチームになろう。明るくすごい楽しくプレーをしているんだな、というチームになろう。そのためには、太っている人は減量します。白髪の人は白髪染め、してもらって…』みたいな話をしてきました。みんな明るく、いろんな意見を出してもらって、すごいいいミーティングでした」と、今後の目標と、発出した〝身だしなみ令〟の内容を明かした。

フリーダムな方針も激白。来季の首脳陣の役割分担については「俺の場合、シーズン中に一軍と二軍のコーチを入れ替えるかもしれないし、サードコーチャーとファーストコーチャーを変えるかもしれないし、僕がサードコーチャーでサインを出すかもしれないし」と、仰天プランを告白した。「だから(役職や配置を)気にせずアドバイスをして、みんながプラスになるように、みんなで上がっていこうということは言ってあるので。揉めることはないかな」と、一丸となって戦っていく決意を明かした。

その考えの源は、かつて在籍していた阪神時代の恩師にあるようだ。「昔はタイガースで伊原さんが三塁コーチやっててね。あの方は素晴らしいですよ、本当に」と、本紙評論家の伊原春樹氏(72)の存在を指摘。「俺が一塁ランナーで、伊原さんが一塁コーチだったかな。『ピッチャーがセットポジションに入るだろ。構えた時に背番号18が19になったらゴー』とか言うんだ。どういうこと? どういうこと?『だから癖が出てるんだよ』と。『こうなると、(角度が変わって)8のここがなくなるんだ』」と、名参謀が癖を見抜いていた当時のエピソードを披露した。

さらには「あとガルベス。『よく見とけよ。あいつの舌を。あいつはまっすぐを投げる時にベロ出して投げるから』と。『まじかっ!』て。俺はベロが気になって全然打てないんだ。大変でしたよ。だから伊原さんに『僕の場合は、教えないで下さいって。ベロが気になるんです』」と、未だから明かせる仰天秘話も語った。

そんな恩師のような指導者を育て上げることが、ビッグボスにとっての使命でもある。「だから、それぐらい研究熱心で、選手、チームのことを考えるということ。そういうコーチになって欲しい」と力強く語った。おしゃれ度だけではなく、熱い探求心もチームには求められそうだ。

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