これが4番の底力だ。ヤクルトの村上宗隆内野手(21)が20日のオリックスとの日本シリーズ第1戦(京セラ)で、値千金の勝ち越し2ランを放った。
1点を奪われて同点となった直後の8回、無死一塁で打席を迎えた村上は、この回からマウンドに上がったヒギンスの6球目、139キロのチェンジアップをうまく捉えると、打球はぐんぐんと伸びてバックスクリーンへ。村上が歓喜のガッツポーズを掲げると、打たれた助っ人右腕も苦悶の表情を浮かべた。
ベンチに戻ると、ここまで7回1失点と力投していた奥川も満面の笑みでお出迎え。村上は奮投していた後輩の頭を、雄たけびを上げながら手荒く〝ワシャワシャ〟なでると、ベンチのボルテージはさらに上がっていた。