新型コロナウイルス禍で中止となった伝統の鹿沼秋まつりの代替行事「鹿沼秋まつり継承事業」が20日、鹿沼市中心部で無観客開催された。屋台を持つ27氏子町のうち9町が参加した。
秋まつりは国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」が中心。しかし2019年の台風19号やコロナ禍で3年連続中止となっている。
そのため今回の代替行事を開催。参加者は抗原検査を受けた上で、密集を避けるため今宮神社への「繰り込み」は行わず、鳥居前で参拝。屋台同士が向き合っておはやしを競う「ぶっつけ」は、演奏時間を短縮して行った。参加者はまつりの伝統文化を肌で感じた。
今年の当番町、上野町の貝沼三雄(かいぬまみつお)祭典委員長(73)は「無事に開催できて安心した。伝統を無くしたくないという、みんなの熱意のおかげ」と話した。