【九州場所】〝鉄人〟玉鷲が6勝目 親善大使務める福岡・朝倉市に「応援してくれる人が大勢いる」

玉鷲(東スポWeb)

応援してくれる〝地元ファン〟のために――。大相撲九州場所7日目(20日、福岡国際センター)、幕内玉鷲(37=片男波)が幕内高安(31=田子ノ浦)を押し出して6勝目。元大関を相手に力負けすることなく、取組後は「自分の相撲が取りきれてよかった。粘り強い相手なので、一気に前に出ればと思っていた」と冷静に振り返った。

3日目に37歳の誕生日を迎えた玉鷲は、2004年初場所の初土俵から無休で連続出場1383回は歴代5位。一回り以上も年下の力士とも熱戦を繰り広げるなど、まだまだ衰えを感じさせない。

そんなベテランは2年ぶりの九州開催に特別な思いを寄せている。

自身が所属する片男波部屋が年から九州場所の際に福岡・朝倉市に宿舎を構えたことがきっかけで、19年2月に同市の親善大使に任命された。モンゴル出身の玉鷲にとって「第2の故郷」と表現するほど思い入れのある地元住民とは、コロナ禍で交流できない状況だが「会いたいですね」と再会を心待ちにしている。

ここまで好調の要因について「朝倉には応援してくれる人が大勢いるから、それも一つの励みになっている」と笑顔を見せる〝無休の鉄人〟。優勝争いは「全然考えていない」と話したが、トップの横綱照ノ富士(伊勢ヶ浜)、大関貴景勝(常盤山)を1差で追走する。

© 株式会社東京スポーツ新聞社