【DDT】マイク・タイソン招聘? 来年の25周年&秋山準30周年へ…高木大社長に壮大プラン

「チーム大老害」としてもDDTマットを活性化させている高木社長(右)と秋山(東スポWeb)

DDTの高木三四郎社長(51)と秋山準(52)が、団体創立25周年イヤーとなる2022年の展望を語った。新日本プロレス、そして全日本プロレスがそれぞれ創立50周年イヤーを迎える中、業界トップを目指すDDTはどんな仕掛けを考えているのか――。

【高木三四郎&秋山準インタビュー後編】

――来年は新日本、全日本のメモリアルイヤーと重なった

高木社長(以下高木) それもあって(25周年記念大会となる)3月20日には両国国技館に2年半ぶりに戻ります。コロナでいろいろなことが縮小せざるを得ない状況だったけど、取っ払って派手にいきたいなと。DDTにしかできないこと、例えば東京ドーム路上プロレスとかDDTしかできないことだと思う。そして秋山さんの体感したプロレスを見せていかないといけないし、いろいろ「進化」と「深化」させないと。この1~2年でDDTの見られ方が変わったと思うので、より表現できれば。

――「派手」な部分で考えていることは

高木 やっぱり海外ですか。外国人のビザがなかなか下りづらいが、クリアになればいろいろな呼びたい。今は海外の方が盛んなので。あと、かねて言ってるように海外に拠点をつくりたい。DDT・USAなのかDDTワールドなのか分からないですけど。コロナで日本のエンタメ市場は壊滅的なダメージだったけど、意外に海外ではそうでもなかった。

――呼びたい選手は

高木 いっぱいいますよ。米「AEW」とルートがある? そうですね。既存の発想だとそういうところになるし、ケニー(オメガ)とかの名前も挙がってくるんでしょうけど、そうじゃない、え? この人呼ぶんだみたいな。プロレスラーじゃなくてもいいと思うし。(ボクシングの元統一ヘビー級王者)マイク・タイソンとか呼びたいなと思うし。うまいこと言えば安く来てくれんじゃないかなって(笑い)。AEWにも出てたりしたので。あとオリンピックアスリートとか、違うところを狙っていきたいなと。そのくらいのスケール感でやっていきたい。

――来年は秋山選手のデビュー30周年イヤーでもある

秋山 たまたまでしょう(笑い)。コロナもようやく落ち着いてきて、さあこれからという年だと思うので。業界的にも明るくいければいいんじゃないですか。「打倒・新日本プロレス」ということに関しても、俺だけがどうのこうのじゃないですからね。でも、若い選手はそこをあまり意識せず、今を一生懸命やればいいと思うんですよ。そうしたら、おのずと結果はついてくると思うし。いい選手がそろってから。

――なるほど

秋山 今回の「D王GP」で思ったけど、昨年出た時よりもみんなでかいじゃんって。昨年はここは休めるだろうという試合があったけど、今年はなかったから。それだけいいリーグ戦になったんじゃないかな。

高木 今年から小橋(建太)さんに(D王GPの)実行委員長に就任してもらい、ブランディングはうまくいってるかなと。どの試合もすごい試合で外れがないですね。そういう意味では、いい感じで進みつつあるなと感じていますね。

――対新日本という点では

高木 サイバーファイトとして対新日本を見たときに、何をもって追いつけば勝ちなのか、そろそろ明確にしないといけない。売り上げなのか観客動員なのか、強さなのか。まだまだ規模感での差は感じる部分があるが、中身の部分ではそんなに差があると思っていない。そこのところで世間にいかに知ってもらうか、その勝負のような気がするんですよね。プロレスファンだけじゃなく、いかに世間と向き合っていくか。東京ドームの路上プロレスに(格闘家の)皇治選手に出てもらったんですが、(皇治が)バッティング一つ出しただけでいい意味、悪い意味で話題になったんですよ。それをプロレスでつくっていかないといけないなと思っています。常に選手が外にも目を向けて発信していかないといけないし、僕らもそういう土壌をつくっていかないと。

秋山 そうですね。伝わらなきゃ意味がないですし。それに僕は30周年だからとホッとするのではなく、「30年やってるのに、あのおっさんまだ元気なの?」と言われたい。そのくらいやりたいですね。

高木 DDTはもともと対世間を意識していて、僕らが立ち上げたころはプロレスマスコミ、ファンの人たちが全然見てくれなかった。そこをひっくり返してきたのがいろいろな仕掛けだったり、内部の充実だった。だから来年はより対世間を意識して、いろいろなことを仕掛けていきたい。今はコンテンツの消費スピードが早いんですよ。昔は名勝負が何十年と語られたと思うんですけど、今は2か月、3か月後には違うものが出てくる。負けないように話題と、いい試合をつくり続けていきたいですね。(終わり)

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