馬との信頼関係を築く最良な方法「手入れ」の方法

馬と仲良くなりたい信頼関係を築きたいと思う人は多いです。しかし実際仲良くなるにはどうしたら良いか分からないという人もいるでしょう。

乗馬のレッスンだけではなかなか信頼関係を築くまでに時間がかかります。そこでおすすめするのが、馬の手入れをしながら仲良くなるという方法です。どんな手入れが馬との関係を深めることができるかを紹介します。

ブラッシング(馬体の手入れ)

馬は頭のいい動物で、自分のお世話をしてくれる人を覚えます。特にブラッシングなど体を綺麗にしてくれ心地よくしてくれる人は大好きなのです。

また馬は神経質なところがあり、ストレスをためやすいとも言えます。そんな時のストレス発散法がブラッシングでもあります。騎乗中だけでなくブラッシングをしてコミュニケーションを取ることで、信頼関係を築くきっかけとなるのではないでしょうか。

ここではブラッシングに使う道具や方法について紹介します。

道具の種類

一言にブラッシングに使う道具と言っても種類がたくさんあり、ブラシ一つとっても何種類もあります。ブラシには「プラスチックブラシ」「ゴムブラシ」「根ブラシ」「毛ブラシ」などがあります。

「プラスチックブラシ」は、雨の日のレッスンやぬかるんだ土の上を歩いた特に泥が跳ね、毛にこびりついてしまった際に使い、泥を取るためのブラシです。ブラシ自体がプラスチックで出来ている為、水洗いすることができ管理がしやすく衛生的です。

「ゴムブラシ」は、毛の根元に溜まりやすい汚れやフケを掻き出すためのブラシです。マッサージ効果も非常に高く、リラックス効果も期待できると言えるでしょう。

「根ブラシ」は、毛1本1本が長く出来ています。ゴムブラシを使い掻き出した汚れやふけを払うブラシで、表面についた大きなごみを落とすことができます。馬房から出た時につく藁を払う時にも使います。

「毛ブラシ」は、毛が根ブラシに比べ短く柔らかいのが特徴で、ホコリが絡みやすく出来ています。根ブラシなどの後に仕上げとして使用します。

このように用途に合わせブラシの種類を代え使用できるようになっているのです。

ブラッシングの方法

まずはゴムブラシを使い泥などの汚れを落とし、そのあとにゴムブラシで、馬のお尻の方から顔側の方向へ円を描き毛並みに逆らうようにブラッシングします。汚れを掻き出すとともにマッサージをするイメージで行うと良いと言えます。その後表面に出てきた汚れを根ブラシで落とし、毛ブラシで整えて終了です。

ブラッシングは少し強めに行うことで汚れが落ちやすくなります。またマッサージも兼ねているので、馬は強めの方が気持ちが良いと言えるでしょう。また馬の中には触れられることを極端に嫌がる馬がいたり、ブラッシング中にちょっかいを出してくる馬もいるので、気を抜いて行ってはいけません。馬の様子をよく見ながら行いましょう。

ブラッシング中に、噛まれたり足を踏まれたり、蹴られることも実際にあります。危険を感じたり怖いと思ったら無理しないで、乗馬クラブなどのスタッフにお願いするようにしてください。

裏掘り(蹄の手入れ)

裏掘りとは、レッスンや馬房にいる際に汚れた蹄の汚れを落とすことです。馬の蹄には馬房内のおがくずやボロ・泥が詰まりやすくなっています。そのままにしておくと蹄叉腐爛や蟻洞といった蹄の病気にかかりやすくなり、これらの病気が原因で命を落とすこともあるのです。馬にとって蹄は大切で、第二の心臓とも呼ばれています。

裏掘りはてっぴという道具を使って行います。てっぴは泥を掻き出すフックと汚れをはらうブラシがついたものです。裏堀りは馬の肢を持ち上げ裏側を綺麗にするため、蹴られる可能性もあり素早い作業が求められます。

難しい作業ではない物の、馬に肢を挙げさせなくてはならないため、初心者は怖さを感じることがあるかもしれません。実際に馬の肢をおろす際に踏まれてしまったり、蹴られてしまったという経験をした人も少なくありません。

馬の顔側にお尻を向け立ち、馬が肢を上げやすいよう軽く体を押し肢を触れる又はトントンと合図し肢をあげさせます。手のひらに蹄をのせ支え裏掘りをしてあげましょう。

ひどく汚れているときや暑くてバテているときの丸洗い

ブラッシングではどうしても汚れが取り切れない場合もあります。また暑い日には汗をかき、夏場にはバテてしまうこともあります。そんな時に行うのが、丸洗いであり熱中症予防にも効果的です。

冷たい水で体を冷やすことができるので、馬がとても気持ちよさそうにする姿を見ることができます。またブラッシングだけでなく水洗いすることで、馬の体についた汚れは落としやすいと言えます。冬場は水で丸洗いしてしまうと風邪をひいてしまうので、お湯での丸洗いをします。

馬の丸洗いは人がシャンプーをするのと同じで、毛を洗うのではなく肌を洗います。馬用のシャンプーも売っており、使用することでしっかり汚れを落とすことができるでしょう。

まずは体に水をかけ濡らします。いきなり体にかけるのは負担になりますので、足元から徐々にかけます。プラスチックブラシやゴムブラシを使用し、ブラッシングしながら肌を洗います。股の間やしっぽの下も忘れずに洗いましょう。

水でしっかりと流し、汗こきを使い水をしっかり切ります。首からお尻にかけ上から下に向かって水を切ると良いです。その後タオルを使い拭きます。

中には水が嫌いな馬もいますので、怖がったり嫌がる反応が見られる場合は無理に行うのは辞めましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。馬と仲良くなるには積極的に馬の世話をしコミュニケーションを取ることです。

ここで紹介した「ブラッシング」「裏掘り」「丸洗い」は、乗馬クラブに通っている人にとって、参加しやすい世話の種類と言えます。正しい手入れの方法を学び、信頼関係を築きましょう。また馬の喜ぶ可愛い姿を楽しみましょう。

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