【九州場所】逸ノ城の〝まげつかみ〟で反則勝ちの貴景勝は悔しい全勝「相撲で負けているんで」

貴景勝(左)は逸ノ城に土俵外に投げられたが物言いがつき反則勝ち(東スポWeb)

薄氷の全勝死守となった。大相撲九州場所8日目(21日、福岡国際センター)、大関貴景勝(25=常盤山)が、小結逸ノ城(28=湊)から白星を拾い初日から8連勝。2度目の優勝となった昨年11月場所以来となる、自身2度目のストレート給金とした。

逸ノ城には直近2連敗中で、特に今年7月場所では首の負傷につながった、一番の相手だ。この日も苦戦し、動きを止められた上で長い相撲の末に土俵外に投げられ、一度は相手に軍配が上げられた。しかし物言いがつき、審判部の協議の末に序盤に逸ノ城が貴景勝のまげをつかんだ行為が「故意」とみなされた。これで貴景勝の反則勝ちとなり、意外な形で白星を手にした。

辛うじて全勝を守ったが、内容には納得がいかない。取組後は「(まげをつかまれた感触は)ありましたけど、相撲で負けているんで。負けるよりは勝ったほうがいいが、内容が大事。そういう面で今日はよくない」と悔しさを吐露した。

それでも横綱照ノ富士と並び全勝をキープ。疲労や上位陣との対戦が待ち構える後半戦に向けて「ご飯の栄養の割合を少し変えるなどしてリカバリーして。15日間、疲れるのは当たり前。気持ちを一からつくり直して頑張りたい」とより一層、気持ちを引き締めた。

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