〈動画あり〉オーバーホール終えコンサート カトリック高田教会パイプオルガン 荘厳な音色聖堂に響く 

 上越市西城町2のカトリック高田教会で20日、パイプオルガンコンサートが開かれた。今年、20年ぶりのオーバーホールが行われてから初の演奏会で、観客は聖堂に響く荘厳な音色に聞き入った。

20年ぶりのオーバーホールを終えて最初のコンサート。荘厳な音色に観客は聞き入った

同教会のパイプオルガンは2002年、主任司祭を務めたカンドゥチ・マリオ・タルチシオ神父(20年に死去)が、故郷イタリアから取り寄せたもの。教会聖堂の床張り替え工事に合わせ、今年6月に20日間かけてオーバーホールされた。

 今回のコンサートは市内在住者で50人限定だったが、3日で予約が満席になったという。

 開会であいさつした同教会の伊能哲大主任司祭は「高田の地に来たときのような響きを取り戻せたと思う。素晴らしい音を、皆さんと分かち合いたい」と思いを込めた。

オーバーホールを担当した西岡誠さんも来場。「風の楽器」と紹介し、音の揺らぎを楽しんでほしいと解説した

 演奏は、10年以上前から同教会でコンサートを行ってきた新潟市民芸術文化会館の前専属オルガニスト、山本真希さん(大阪府)が担当。バッハやブルーナによる教会音楽を中心に9曲を披露した。

 コロナ禍で演奏の機会が減り、つらい時期もあったという山本さん。「久々の上越の地で、素晴らしい風景や人々の温かさを思い出した」と語り、「このパイプオルガンも、地域の宝として大切にされていってほしい」と願った。

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