日本ハム・新庄監督〝ビッグボス流〟の原点は亡き父の英才教育だ!師匠・伊原春樹氏が証言

20日、鎌ケ谷スタジアムを視察した新庄監督(東スポWeb)

ビッグボスの一挙一動に恩師も熱いまなざしを向けている。就任以来、連日に渡って精力的に動く日本ハム・新庄剛志監督(49)の〝今後〟に本紙専属評論家の伊原春樹氏が太鼓判を押した。かつて阪神の一軍守備・走塁総合コーチとして現役時代の新庄監督と身近に接した同氏は「アイツは間違ったことを言わない」と力説。その原点として10年前に他界した実父・英敏さん(享年70)の〝英才教育〟があったことも理由として指摘した。また、新庄監督から突然出た伊原氏の絶賛評についても、はにかみつつ〝アンサー〟を口にした。

ビッグボスフィーバーはとどまるところを知らない。新庄監督は20日に日本ハムの秋季練習が行われている鎌ケ谷スタジアムを視察。こうした直接的な動きだけでなく、新指揮官はインスタグラムを含めたSNSを巧みに使いながら数々の情報発信を休む間もなく常に継続させている。

一方でド派手なスーツに身を包みながら就任会見を行ったり、独特のジャージーで沖縄・国頭での秋季キャンプを視察したりするなどの〝新庄流スタイル〟にはごく一部のOBから批判の声が向けられて波紋も呼んでいるが、伊原氏は全く問題にしていない。

「一見チャラチャラしているように見えるけど、アイツは(監督に就任してからも)間違ったことは言っていない。指導者というのは何よりも考え方と言葉が大事ですよ。こと野球に関しては本当に真面目で素直。選手たちもそこをしっかりと見ている。新庄ファイターズは楽しみですよ。チーム力がちょうど日本ハムは落ちているから、いきなり来季の優勝は難しいかもしれない。それでも日本ハムが数年間、新庄監督に任せれば必ず強いファイターズになるはずだ」

新庄監督が現役時、MLBのメッツに移籍する直前の日本ラストイヤーとなった2000年シーズン。伊原氏はコーチとして当時の若きスーパースター「阪神・新庄剛志」といわば〝師弟関係〟にあった。その頃を振り返りながら「アイツの一番の尊敬どころはね、おやじ(英敏)さん。本当に教育熱心な方。おやじさんの厳しい教育があったから、ああいう芯の座った男になった。野球に関することはもちろん、人間的なところもそう」と明かした。

新庄監督には少年時代に実父・故英敏さんから野球のマンツーマン特訓を受け、プロ野球選手への道を歩み出した経緯がある。厳しくも愛情のある父の指導があったからこそ、今の自分がある――。確かに新庄監督はそのように考え、自らの今後の監督業に反映させようとしているのかもしれない。

そして伊原氏は新庄監督が20日に「昔はタイガースで伊原さんが三塁コーチやっててね。あの方は素晴らしいですよ、本当に」などと報道陣に語ったことについても言及。「それはうれしいね。状況が許せば、来年の春のキャンプへぜひ新庄監督のもとへ行ってみたいね」と白い歯をのぞかせた。

来年2月、沖縄・名護で久々の〝師弟再会〟が実現することになりそうだ。

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